
親戚の法事で関東へ行っていました。法事の準備で慌ただしかった時、Hさんから電話がありました。数か月、Hさんの奥様が重篤な病で入院されていました。もしやと思い、胸が苦しくなるような気がしながら電話を取りました。
「妻が逝きました。」と静かなHさんの声。深い悲しみが伝わってきました。
Hさんご夫妻は、慈雲寺で毎月行っている「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」に参加して下さってからの御縁です。
「友人」というのは僭越かもしれませんが、私にとっては講座を通して生まれた深いご縁だと思っています。
時折、モーニングに誘っていただき、一緒にコーヒーをいただきながら色々な話をするのが、とても楽しい時間でした。ご夫妻から発せられる宗教一般や仏教に関する質問は、私にとっていつでも重要な「気づき」になりました。自分の理解が浅いところに気づかされるのです。
ご夫妻の仲の良さ、互いを思いやる気遣いも、うらやましいものでした。
Hさんは、私が親しくさせていただいている御住職のお寺のお檀家なので、葬儀にも「諷経(ふぎん)」として参列させていただけることになりました。
諷経とは、葬儀の際に導師の横に座らせていただき、一緒に読経させていただく役割です。特別にご縁のあるお寺や僧侶がいる場合、施主さまが菩提寺とは別に僧侶を葬儀に招くことです。導師とは別の宗派の僧侶が招かれることもあります。「結縁諷経」という言い方をすることもあるようです。
他の僧侶を招きたい場合、施主様が菩提寺の御住職に「諷経を呼びたい」と相談するのが基本です。おそらく断られることはないでしょう。
諷経にお招きした僧侶には、お導師とは別に、施主が直接「お布施」を差し上げることになります。
諷経に招かれるということは、僧侶にとって名誉であり、他のお寺の葬儀のやり方などを学ぶ貴重な機会でもあります。もし、菩提寺の和尚様以外にお付き合いのある僧侶がいらっしゃるなら、諷経にお招きすることも検討なさってください。