慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

6月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は6月21日10時より行います。テーマは「『往生要集』入門」です。日本人の地獄観や浄土観に深い影響を与えた恵心僧都の思想をご一緒に学びましょう。

友を送り、あらためて「死」について思う Part 1 諷経(ふぎん)について

  親戚の法事で関東へ行っていました。法事の準備で慌ただしかった時、Hさんから電話がありました。数か月、Hさんの奥様が重篤な病で入院されていました。もしやと思い、胸が苦しくなるような気がしながら電話を取りました。

 「妻が逝きました。」と静かなHさんの声。深い悲しみが伝わってきました。

 Hさんご夫妻は、慈雲寺で毎月行っている「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」に参加して下さってからの御縁です。

 「友人」というのは僭越かもしれませんが、私にとっては講座を通して生まれた深いご縁だと思っています。

 時折、モーニングに誘っていただき、一緒にコーヒーをいただきながら色々な話をするのが、とても楽しい時間でした。ご夫妻から発せられる宗教一般や仏教に関する質問は、私にとっていつでも重要な「気づき」になりました。自分の理解が浅いところに気づかされるのです。

 ご夫妻の仲の良さ、互いを思いやる気遣いも、うらやましいものでした。

 

 Hさんは、私が親しくさせていただいている御住職のお寺のお檀家なので、葬儀にも「諷経(ふぎん)」として参列させていただけることになりました。

 諷経とは、葬儀の際に導師の横に座らせていただき、一緒に読経させていただく役割です。特別にご縁のあるお寺や僧侶がいる場合、施主さまが菩提寺とは別に僧侶を葬儀に招くことです。導師とは別の宗派の僧侶が招かれることもあります。「結縁諷経」という言い方をすることもあるようです。

 他の僧侶を招きたい場合、施主様が菩提寺の御住職に「諷経を呼びたい」と相談するのが基本です。おそらく断られることはないでしょう。

 諷経にお招きした僧侶には、お導師とは別に、施主が直接「お布施」を差し上げることになります。

 諷経に招かれるということは、僧侶にとって名誉であり、他のお寺の葬儀のやり方などを学ぶ貴重な機会でもあります。もし、菩提寺の和尚様以外にお付き合いのある僧侶がいらっしゃるなら、諷経にお招きすることも検討なさってください。