慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月15日10時より行います。テーマは「お彼岸とは何か」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

出家の「第一歩」とは Part1

  このブログを開いた第一の目的は、慈雲寺の行事を皆さんにお知らせすることです。しかし、もう一つ大事に思っている目的は、出家を考えている女性を励まし、その「第一歩」への御縁を結びたいということです。そのため、毎年、繰り返してこのテーマで書いています。

 今、どの宗派も僧侶の減少に悩んでいます。若年層全体の人口が減っているのだから当然ではあるのですが・・・・まるで「家業」のように、お寺に生まれた子供が後継者となるという筋道が固定されてしまっているのが現状です。そのため、お寺と関係のない人が、出家を志しても思いを遂げることが非常に困難です。

 師僧のお寺に住み込んで修行を始めるということを考えると、女性が男性僧侶の弟子になるというのが、さらに難しいことのなります。男性僧侶の大半は結婚し、自分の子供以外の人を弟子にすることは想定していないからです。

 では尼僧寺院の尼僧さんたちはどうでしょうか?本来、尼僧寺院こそ積極的に女性の出家を応援し、後継者を育てていくべきですが、なかなか現実はきびしいようです。

 

 先日、友人の尼僧さんが慈雲寺を訪ねて下さって、「弟子を迎えるきっかけ」の話になりました。

 慈雲寺にも毎年、数人の方が「出家がしたい」と訪ねていらっしゃいます。出家の志は尊いものです。できるだけ思いをかなえて差し上げたいと思うのですが・・・・・

 私がいつも問いかけるのは、「あなたは仏教徒ですか?」という質問です。

 仏教的なものの見方、考え方を受け入れ、「自分の生き方」にできるかどうかがわからないうちに、100%仏教の暮らしに没入する「出家」は難しでしょう。

 また、慈雲寺を訪ねていながら、法然上人のことも、証空上人のことも全く知らないのでは、これからの長い長い出家者としての暮らしを続けることはできないでしょう。

 

 仏教には様々なアプローチがあります。念仏、座禅、お題目などなど・・・ある宗派で出家するということは、一つのアプローチを選択することです。そのアプローチが自分に本当にあっているかどうか見極めるのは難しいでしょうが、少なくとも「心惹かれる」という思いが出家の第一歩だと思います。

 お寺に飛び込んで「出家したい!」と叫ぶ前に、そのお寺が属する宗派の宗祖、流祖の伝記や教えの基本に触れることが大切でしょう。(つづく)