梅から始まって水仙、木瓜、つつじ、シャクヤクなどなど、寺の庭にはさまざまな花が咲いています。去年も同じように花は咲いていたはずなのですが・・・記憶が無い・・先代さまの葬儀から、中陰、忌明け、百箇日の法要と、何もかもが初めての経験。住職にしてはいただいたものの、どこに何が入っているのかすら分からない、毎日が文字通り“おろおろ”と過ごしていたので、花を見ても心に留める余裕がなかったのでしょう。
裏の庭に去年の秋植えた球根が(その後全く手入れらしい手入れをしなかったのに・・・)ちゃんと咲いてくれたのにはビックリしました。手入れをしていないせいか、ちゃんとと言っても、なんだかひ弱な感じですが・・・・数日前からはアイリスが鮮やかな黄色の花を咲かせました。
今朝は名前をしらない赤紫の花が一斉に咲きました。裏庭の様子は台所の窓から見えるので、次々と咲く花に気が付くことが嬉しくてたまりません。私の心にも少し余裕ができたのでしょう。
それ以上に嬉しいのは花を摘むとき。私の都合で咲いている花の命を短くしてしまうのですから、嬉しい・・・というのはいけないのかもしれません。でも、裏庭に咲いた花をお地蔵さまや無縁墓にお供えできるのはありがたいです。
旅行ライターの仕事で、年に50日ぐらいしか家に帰れなかったときもありました。その頃には、「いつか落ち着いたら花を育てる暮らしがしたい」と思っていたものです。今がその時なのですね・・・・
明日は、ホテイアオイを買いに行きたいと思っています。