慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

2024年の御正当日は、4月29日(旧暦3月21日)です。

慈雲寺にお祀りしている弘法大師像は、若々しいお姿で玉眼の瞳が美しい! 弘法大師空海は、835年(承和2年)の3月21日(太陰暦:旧暦)に深い禅定に入られました。今も高野山の奥の院で瞑想を続けておられると信じられています。この日を御正当日として、毎…

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は21日10時よりおこないます。

友人に誘っていただいて、信州に花桃のお花見に行ってきました。枝垂れ桜や八重桜、水仙まで花盛りでとても贅沢な一日になりました。ご一緒した方々との会話も楽しくて「また来年来ましょう!」と言って下さったのが嬉しい。 さて、明日は毎月行っている「尼…

末法到来の恐怖を象徴する「経塚」

上の写真は、先月和歌山市の博物館で見た「那智経塚」の断面模型です。 この塚は、那智の滝の参道付近で大正七年(1910)に発掘されたものです。 経塚は、平安時代の末期から各地で造られたもので、経典を埋蔵した塚のことをいいます。この塚が造られた目的…

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は4月21日10時よりおこないます。

桜もすっかり葉桜。新緑もあちこちで輝くようになりました・・・でもねぇ・・・・今日の最高気温はすでに25度。もう夏の日差しです。名古屋の猛暑は全然慣れない! というわけで、新緑の美しさも夏を予感して少しトホホな気分の今日この頃です。 さて、慈…

花に嵐のたとえもあるなぁ

アマリリスが咲きました。上のは去年の写真ですが、ほとんど手入れをしないで放置状態なのに、けなげに今年も咲いてくれました。 今日は一日、まるで嵐のような強い風が吹いています。建物のあちこちに隙間があいている慈雲寺では、誰かが口笛を吹いていたり…

四月の慈雲寺の行事

先日来の暖かな日差しに桜もほころび始めましたね。 四月の慈雲寺の行事です。 4月21日10時より 尼僧と学ぶやさしい仏教講座 テーマ:法然上人が開いた『浄土門』とはなにか?Part 3 法然上人の弟子、浄土真宗の親鸞、浄土宗西山派の証空、浄土宗鎮西派…

旅行ライターから宗教ライターへ変身かぁ?

私は30代から今まで、旅行関係の記事を書いてご飯をいただいてきました。自分のアイデンティティーは「旅行ライター」と思っているのですが・・・僧侶は「仕事」ではないし。 しかし、カナダから日本に戻ったら「北米関係専門の旅行ライター」のポジション…

10人の方々とご一緒にお釈迦様を偲びました

上の絵は伊藤若冲が野菜や果物を使って描いた涅槃図の一部です。お釈迦様は大根ですね。 十分な告知をしなかったので、数人のお参りがあれば良いかな・・・と、思っていたのですが、10人の方がいらっしゃって下さり、ご一緒にお釈迦様の大涅槃を偲ぶことが…

3月24日(旧暦の2月15日)10時より涅槃会の法要をいたします

太陰暦の2月14日は、お釈迦様が現世の肉体を離れ、完全な涅槃に入られた日とされています。 上の涅槃図は、亡くなられた直後、多くの人々、弟子たち、神々、動物までもが悲しんでいる様子を描いたものです。中央に横たわっておられるのがお釈迦さまです。…

行方不明の本に教えられる

これは去年の桜。今年の桜はもうすぐ咲きそうな雰囲気です。 先日、出張があってあるビジネスホテルに宿泊しました。 眠りに入る直前、少し文庫本を読んで枕元に置いたところまでは覚えています。しかし、朝起きてみるとその本が見当たりません。ベッドの下…

17日(日)はお彼岸の入り。法要と法然上人のお話をいたします。

17日から7日間、春のお彼岸です。彼岸とは、阿弥陀仏の世界、お浄土のことです。私たちが生きるこちら岸(此岸)と、仏の国のあちら岸(彼岸)の間には、荒れ狂う貪欲の波が渦巻く河、怒りの炎が燃え盛る河が横たわっているそうです。その二つの河の間には…

原稿書きがとても楽しい!

慈雲寺の紅梅です。これが咲くと、慈雲寺の「梅花の季節」も最終章です。 どの業界にも「業界紙」というものが存在します。宗教関連、仏教関連の話題を集めた月刊誌や新聞もあるのです。一般の方に講読されることは少ないでしょうが、寺院では定期購読してい…

一に掃除、二に掃除、三四が無くて五に掃除

このところ色々と準備しなければならないことが重なって、家の中がいつもにも増して乱雑になってしまいました。 僧侶の資質ということを考えるとき、あれこれと思いはあるのですが、大切なことの一つが「掃除が苦にならない」とか「整理整頓が好き」ではない…

3月の慈雲寺の行事予定

鈴鹿の森公園のしだれ梅の梅林です。遠くの山とのコントラストが素敵でした。 さて、3月はお彼岸もあり、各地のお寺で様々な行事があります。慈雲寺でも、ささやかながら法話や法要の会を行います。 3月17日10時より お彼岸法要と「尼僧と学ぶやさしい…

枝垂れ梅を満喫

先日、鈴鹿の森庭園に梅のお花見に連れて行っていただきました。 私は桜より梅の方が好き。ほのかな香りも嬉しい。 慈雲寺にも梅の木が四種類あります。「桜切るバカ、梅切らぬバカ」という言葉があるようで、梅はきちんと剪定して手入れするのが大切らしい…

満腹になっても、もっともっとと欲しがる猫は、煩悩に苦しむ私たちの姿か?

上の写真の猫は、お寺の周辺に住み着いているらしい野良猫です。シャム系のような感じで、もしかしたら元はどこかに飼われていたのかもしれません。 お寺のすぐ近くの家で餌を貰っていたようなのですが、そこの住人のおばあさんが施設に入ってしまい、すっか…

2月の「尼僧と学ぶ優しい仏教講座」は2月25日です。

上の写真は大府市の盆梅展で見た白梅です。慈雲寺の境内の白梅も見ごろになってきました。 先週から一宮市にあるお寺を回ってお説教をさせていただいていました。慈雲寺が属する浄土宗西山派(西山浄土宗)では、毎年初頭に法主猊下の発せられる「おことば」…

遅ればせながら、慈雲寺の二月の行事予定です。

裏庭の枝垂れ梅が5分咲きです。慈雲寺には鉢植えも含めて4本の梅の木があります。鉢植えの白梅が最初に開き、次はこの裏庭の紅梅。そして表の白梅が開き、最後に一番大きな紅梅が咲き始めます。開花時期が10日ずつぐらい離れているので、長い間花が楽し…

カナダに残務整理に行っていました。Part 3

バンクーバー周辺には越冬する渡り鳥がたくさんやってきます。これはトランペット白鳥の群れです 前の記事には「カナダ訪問の影響はそれほどなかった」というニュアンスのことを書いたのですが、上手なボディブローのようにジワジワと効いてきたようで、ここ…

カナダに残務整理に行ってきました Part2

私の住んでいたマンションのベランダからの眺めです。 カナダに住んで40年。突然、日本に帰国することになって大慌てで名古屋に赴任してから、そろそろ10年になろうとしています。カナダに山ほどしなければならない事務的なことがあるのに、現実を直視した…

カナダに残務整理に行ってきました Part1

しばらく更新をしなかったので、また友人から心配の連絡がありました。実は、残務整理をしにカナダのバンクーバーに行っていました。 私は大学を出てすぐにカナダに渡り、そのまま慈雲寺に赴任するまでの約40年間をカナダで過ごしていました。その間、しばら…

今月は「女人禁制」という宗教的慣習について考えてみましょう

手入れも何もしないのに、今年も蝋梅がきれいに咲いてくれました。 さて、1月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、1月28日(日)10時よりおこないます。 テーマは「女人禁制」です。今でも、日本の各地に女性の入山を許さない山岳聖地や、大相撲の土俵…

今日は新谷尚紀さん監修の『日本人の禁忌』を読んでみた

和歌山県の勝浦の海。補陀落浄土への旅立ちにふさわしい美しさです。 今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」(1月28日10時より)では、女人禁制という日本の宗教慣習をとりあげます。なぜ、大峰山のように女性の立ち入りを禁ずる聖地があるのでしょうか…

八代亜紀さんを悼む

ベナレスでは亡くなった方の供養のためにガンジス河に花と灯明が供えられます。 50年も前の話になりますが、ある夜、父が興奮した面持ちで家に戻ってきました。どうやら仕事関係で飲んできたようです。 普段はとても寡黙で、芸能人の噂話など一切興味を示…

一月の慈雲寺の行事予定

寒中のお見舞いをもうしあげます。 新年のご挨拶が遅くなってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 慈雲寺は今年もどなたでもお気軽にお参りいただける「行きつけのお寺」を目指します。 宗派に関わらず、どのようなご相談にもできる限…

能登半島地震の犠牲者の方々を悼む

激しい余震が続いていると伝えられる能登半島周辺。犠牲者の方々が70名を超えたというニュースを哀しい気持ちで聞いています。 元旦という日だったこともあり、地震の揺れだけでなく、日本中の人々の心に激しい動揺を与えたのではと感じています。 あれか…

今年も慈雲寺「今を生きる人に役立つお寺」、「女性の出家を応援する寺」をめざします

明けましておめでとうございます 新年最初の法要「修正会」を6人の参列者と共に勤めることができました。思いの外暖かく、静かな年明けになりました。 今朝も早朝からお墓参りの方々の声がお墓から聞こえて、とても嬉しいきもちになりました。本堂に立ち寄っ…

除夜会・修正会で、一年の締めくくりと新年の再スタートを!

年の瀬も迫ってきました。慈雲寺では、毎年、31日の深夜から読経を始め、心に積み重なった煩悩の汚れを落とし、新しい年を迎える「除夜会・修正会」を行っています。 慈雲寺には梵鐘はありませんが、大きな「おりん」を用意しますので、それを鳴らして煩悩…

クリスマスの日に平和を願う

上の写真は、世界各地で難民の支援活動などを続けている日本国際ボランティアセンターからお借りしたものです。 私はこの活動には直接は関わっていませんが、ガザ地区への緊急支援を実施することになったというメッセージに心を動かされています。 今日はク…

会葬御礼に故人本人のメッセージ

先日、ある方の葬儀に参列しました。その時いただいた会葬お礼品の袋の中に入っていたメッセージが心に残りました。 会葬お礼のメッセージというと、ほとんどが型どおりの「お忙しいところ、葬儀にご参列いただいてありがとうございます」といったような簡単…