慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

10月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、10月15日(日)10時より行います。テーマは「怒りと仏教」です。仏教は怒りを毒蛇の毒よりも危険なものと考えています。どのように「怒り」に対応したらよいのでしょう。ご一緒に考えてみましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

10月の慈雲寺関連行事のご案内

 10月になりました。さすがに夜風がひんやりと感じられます。涼しくなって、日中のお出かけもしやすくなってきます。どうぞ今月はどこかのお寺を訪ねて、仏さまとのご縁を深めてください。

 

 さて、10月の慈雲寺の行事です。

10月15日(日)10時より。「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」

 今月のテーマは「怒り」です。仏教は「怒り」を毒蛇の毒よりも、怒った人自身を傷つけると教えています。怒りはさまざまな形で私たちを苦しめています。例えば「ケチな人」というのも、その心の奥に怒りがあると仏教では考えます。

 怒りは我慢することでは解決しません。怒りに対する仏教の智慧をご一緒に学んでみましょう。

 

10月29日(日)夜7時半より 満月写経の会

 慈雲寺では毎月満月の夜に、お月見を兼ねた写経の会を行っています。7時半から、ご一緒に「般若心経」の読経を行い、毎月少しずつ心経の内容についても学んでいます。

 必要な用具は全て揃っています、初心者の方もお気軽にご参加下さい。

 

◎鳴海中日文化センターでの仏教講座

 10月8日から、鳴海駅前の中日文化センターで「尼僧と学ぶやさしい仏教入門」講座を行います。慈雲寺での講座より、一歩先に進んで、詳しくお話しています。

 秋期はお寺とご縁を結ぶことで仏教の理解を深めたりすることを始め、お寺とのお付き合いの仕方、お墓やお葬式のことなど、いわゆる「仏事」を通して、仏教を学んでいきます。

 詳しくは鳴海中日文化センター(℡0120-538-763)にお問合せ下さい。

 

◎慈雲寺での行事は、特別な場合を除いて、全て無料です。お寺の維持やご先祖のご供養のため、お気持ちをご喜捨いただければ、有難く存じます。

 

◎慈雲寺へのアクセス

 お車でおいでの方は、国道23号線の有松インターで降りて北上してください。カーナビに慈雲寺の電話(052-621-4045)を入力してすれば探しやすいでしょう。しかし、慈雲寺には十分な駐車場がありません。できるだけ公共交通をご利用下さいませ。

 バスは、大高駅南大高駅、有松駅、鳴子北駅などから市バスが出ています。郷前(ごうまえ)というバス停で下車し、郷前の交差点まで1分ほど歩いてください。交差点南東側に接骨院があり(休業中ですが、看板は残っています)、その後ろに見える大きな屋根が慈雲寺です。接骨院の右側に細い道がありますので、そこを通ってお寺においでください。

 

法然上人の月影の歌を思いながら・・・・

月影のいたらぬ里は なけれども

      ながむる人の こころにぞすむ (法然源空上人)

 

 昨夜、慈雲寺の縁側から、「満月写経の会」においで下さった方々と一緒に、美しい中秋の名月を眺めることができました。月の光が境内をすっぽりと包んでいるようでした。

 冒頭にあげた和歌は、法然源空上人(法然上人)のものです。阿弥陀仏の慈悲を月の光に譬えておいでになります。

 月光(阿弥陀仏のお慈悲)は、全世界をくまなく照らしているのですが、私たちは窓も開けずに暗い部屋に籠っていたり、下を向いて歩いていて、月光に包まれていいることに気が付かないまか、「暗い、苦しい・・・」と悩んでいるのです。

 しかし、阿弥陀仏が、なぜ仏になられたのかといういわれを聞き、そのお慈悲に気が付いた者は、自分が、世界が、すっぽりと月光に包まれていることをはっきりと見ることができるのです。そして月の出ていない夜でも、昼間でも、阿弥陀仏のお慈悲は心の中が柔らかに輝き続けるのです。

 これが念仏者の生き方です。

 すでに私たちが阿弥陀仏のお慈悲の中にいること、「南無阿弥陀仏」の念仏は、阿弥陀仏と私たちが一体になった姿であることに気が付けば、私たちはすでに救いの中にいいるのです。

 私たちの極楽への往生は、法蔵菩薩阿弥陀仏になられたときに決まっていたのだと、聞かせてもらうことが大切です。

 お説教や法話の会をしてくれるお寺を探して、ぜひご縁を深めてください。

今月の満月写経の会は9月29日です

 

 先ほど、お通夜の法要を終えて、自転車で旧東海道を走っていたら、お月さまがとても美しく輝いて見えました。もうすぐ満月です。

 慈雲寺では、毎月満月の夜にお月見を兼ねた写経の会を行っています。

 今月の満月は9月29日です。

  夜7時半から『般若心経』の読経を行い、心経の内容についても毎回少しずつ学んでいきます。

 早めにいらして写経を始めて下さっても良いし、7時半に間に合わなくても大丈夫です。

 必要な道具は全て整っていますので、初心者の方もお気軽にご参加ください。

 どなたでも、歓迎いたします。

◎慈雲寺へのアクセス

 お車でおいでの方は、国道23号線の有松インターで降りて北上してください。カーナビに慈雲寺の電話(052-621-4045)を入力してすれば探しやすいでしょう。しかし、慈雲寺には十分な駐車場がありません。できるだけ公共交通をご利用下さいませ。

 バスは、大高駅南大高駅、有松駅、鳴子北駅などから市バスが出ています。郷前(ごうまえ)というバス停で下車し、郷前の交差点まで1分ほど歩いてください。交差点南東側に接骨院があり(休業中ですが、看板は残っています)、その後ろに見える大きな屋根が慈雲寺です。接骨院の右側に細い道がありますので、そこを通ってお寺においでください。

 なお、バスの時刻表は、名古屋市交通局の時刻表をご参照下さい。https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/bus/timetable.htm

今日で彼岸明け

 今日(9月26日)で秋の彼岸明けです。皆さんはこの一週間、どのようにお過ごしになられましたか?

 朝晩は少し過ごしやすくなりましたが、日中はまだ「真夏日」が続きました。慈雲寺の墓地には、新しいお花がお供えされているお墓が多く、お参りにいらした方が多いのだなぁと、とても嬉しくなりました。

 現世(此岸)と極楽(彼岸)は、遠いようで実はとても近いそうです。7世紀に中国浄土教を確立した善導大師の説いた「二河白道」と呼ばれる譬話によれば、此岸と彼岸の間に流れている河は、ほんの5~60歩ほどの川幅しかないそうです。

 でもその河は人間の貪欲さが激しい波になって渦巻いていたり、怒りが炎となって燃え上がっていたりして、とても渡れそうにないのです。しかし、火の河と水の河の間に15センチほどの幅の白い道があります。私たちは、この「念仏の道」を通って、此岸から彼岸へ渡っていくのです。

 今年のお彼岸の期間中は、この譬話を絵に表した「二河白道図」を展示しました。お彼岸中に法事を務めた時は、この絵の説明をして、お彼岸の意味を考えていただきました。

 細い白い道は、狭くて心もとない感じもしますが、此岸からはお釈迦様が「この道をまっすぐ進め」と勧めて下さっているし、彼岸からは阿弥陀仏がもう途中まで迎えに来て下さっています。安心して、白い道を歩いていきましょう。

 

 お彼岸の間だけではなく、いつも私たちは火の河、水の河を意識しながら、穏やかな念仏暮らしをしていきましょう。

彼岸への「近道」は怒らないこと

 お彼岸も明日でお中日です。秋分の日を中心に前後3日づつのお彼岸。一日、一日、彼岸(お浄土)に迎え取っていただくための修行を心がける一週間です。

 彼岸へのたどり着く「近道」はあるのでしょうか?阿弥陀様は、一切の条件を付けずに全ての衆生を救うを誓われ、私たちが自分でしなければいけない修行や懺悔を全て、私たちの代わりにやりつくして下さいました。私たちの方で用意するものは何もないのです。この100%、全分他力の救いの教えが胸にストンと落ちた時、私たちの心にこの上ない安心感が満ちてきます。これを「安心」(あんじん)といいます。

 この時に、喜びのあまり口からこぼれ出るのが「南無阿弥陀仏」のお名号なのです。そして、この六字の名号は阿弥陀仏と南無する私たちが一体となった姿なのです。

 

 その「安心」(あんじん)をいただいた後は、全ての善い行いがお念仏になっていきます。もう、極楽へ行く切符を貰うためにポイントを稼ぐ必要はありません。しかし、今のこ生きている間に極楽の蓮の上での暮らしのような日常を送る努力はしていきましょう。これを「起行」(きぎょう)といいます。

 善いことにはたくさんの種類があります。電車で座席をゆずる、人にやさしい言葉をかける、笑顔で接するなどというのも立派は「起行」です。

 私のおすすめは「怒らない」ことです。仏教では、怒りは毒蛇の毒よりも激しく、怒った本人を傷つけると教えています。

 「怒りたくて怒っているのではない!怒らされているのだ」と思う方も多いでしょう。しかし、怒る前に、相手の行動や言葉が発せられた原因を考えてみてはどうでしょう。仏教は、ものごとには必ず原因があると考えます。問題が起きたら、原因から追究していくというのが基本姿勢です。

 怒ってしまうと、自分の怒りの原因すら見えなくなってしまいます。相手の何が自分を怒らせたのか?相手はなぜそのような行動をとったのか?誤解がなかったか?などなど、ゆっくり考えているうちに、たいていの怒りは消えてしまいます。

 アンガーマネージメントという心理学のテクニックは、仏教の怒りへの取り組みに似たところがたくさんあるそうです。

 怒りを抑える、一番の方法は「怒らない」ことです。こんなことを言うと、「何バカげたこと言ってるんだ!」と怒り出す人がいるかもしれませんね。しかし、落ち着いて考えてみれば、「怒らない」ことが、結局一番のアンガーマネージメントだと気が付くはずです。

 怒る暇があったら、今日の空の美しさや花の香のことを思い出してください。今日飲んだ飲み物のボトルに、「ビックルを飲む間が楽しいことだけ考えよう」というキャッチコピーが印刷されていました。なんて素敵なアドバイスでしょう。

どなたでも参列できる彼岸法要は9月20日10時より行います

 今年の彼岸の入りは9月20日です。菩提寺とのご縁が薄くなってしまった方、お墓が遠くてなかなかお参りに行かれない方などなど、さまざまなご事情があるとは思いますが、お彼岸はご先祖を慕い、今の私たちの穏やかな暮らしを育むとても良い機会です。

 慈雲寺は皆さんのお寺です。宗派にこだわらず、仏の教えに親しみたい方、ご先祖のご供養をしたいかた、日々の感謝をご先祖や仏さまに捧げたい方など、どなたでも歓迎いたします。いつでもお気軽にご参詣下さい。

 9月20日10時より、お彼岸の合同法要をいたします。慈雲寺にお墓のある方、慈雲寺とご縁のある方、また、これからご縁を結びたい方、どなたでもお参りくださいませ。

 ご先祖の戒名または「◎◎家先祖代々」などを書いた紙をご持参いただければ、個別に読み上げてご供養させていただきます。

 

◎慈雲寺へのアクセス

 お車でおいでの方は、国道23号線の有松インターで降りて北上してください。カーナビに慈雲寺の電話(052-621-4045)を入力してすれば探しやすいでしょう。しかし、慈雲寺には十分な駐車場がありません。できるだけ公共交通をご利用下さいませ。

 バスは、大高駅南大高駅、有松駅、鳴子北駅などから市バスが出ています。郷前(ごうまえ)というバス停で下車し、郷前の交差点まで1分ほど歩いてください。交差点南東側に接骨院があり(休業中ですが、看板は残っています)、その後ろに見える大きな屋根が慈雲寺です。接骨院の右側に細い道がありますので、そこを通ってお寺においでください。

 なお、バスの時刻表は、名古屋市交通局の時刻表をご参照下さい。https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/bus/timetable.htm

 

9月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は9月17日(日)10時より行います。

 お彼岸も近づいてきましたので、今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、此岸(この世)から、河を渡って彼岸(お浄土)へ渡る、念仏行者の姿を描いた『二河白道図』の絵解き説教にチャレンジしてみようと思います。

 9月17日(日)10時より行います。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加下さい。

 『二河白道図』は、唐の時代に中国で浄土教の教えを確立した善導大師が、人間の此岸での人生の状況、そしてそれを救おうとする釈迦如来阿弥陀如来の姿を、欲望の荒波と怒りの燃え上がる二つの河に譬え、その真ん中に白く続く細い「救われの道」として示したたとえ話です。

 このたとえ話を題材にした絵を使って、説明をしながら教えを説く「絵解き説教」は、布教の手段としてとても人気がありました。耳で聞くだけでなく、目でも教えが伝わってくるので、心に教えが残りやすいからでしょう。

 しかし、最近はあまり絵解き説教が行われることが少なくなりました。ビジュアルを使ったものとしてはインパクトが薄いと思われるようになったからでしょうか?

 でも、この伝統は絶やしてはいけないと思います。絵解き説教の題材はお釈迦さまの涅槃を描いた「涅槃図」や、『観無量寿経』に説かれた極楽の様子を描いた「當麻曼荼羅」など、たくさんの種類があります。残念ながら、慈雲寺には「涅槃図」はありませんが、いつか「當麻曼荼羅」の絵解き説教もしたいものだと思っています。

 

◎お彼岸の合同法要は9月20日10時より行います。どなたでもお気軽にご参加ください。

◎慈雲寺へのアクセス

 お車でおいでの方は、国道23号線の有松インターで降りて北上してください。カーナビに慈雲寺の電話(052-621-4045)を入力してすれば探しやすいでしょう。しかし、慈雲寺には十分な駐車場がありません。できるだけ公共交通をご利用下さいませ。

 バスは、大高駅南大高駅、有松駅、鳴子北駅などから市バスが出ています。郷前(ごうまえ)というバス停で下車し、郷前の交差点まで1分ほど歩いてください。交差点南東側に接骨院があり、その後ろに見える大きな屋根が慈雲寺です。接骨院の右側に細い道がありますので、そこを通ってお寺においでください。

 なお、バスの時刻表は、名古屋市交通局の時刻表をご参照下さい。https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/bus/timetable.htm