慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は21日10時よりおこないます。

 友人に誘っていただいて、信州に花桃のお花見に行ってきました。枝垂れ桜や八重桜、水仙まで花盛りでとても贅沢な一日になりました。ご一緒した方々との会話も楽しくて「また来年来ましょう!」と言って下さったのが嬉しい。

 

 さて、明日は毎月行っている「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」の日です。頭の中に知識の貯蓄の少ない私は毎月準備が大変なのですが、自分の勉強としてとてもありがたい機会なので、楽しんでいます。

 今月は法然上人の弟子たちのことをご紹介したいと思います。

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は21日(日)10時より行います。

テーマは「法然上人の開いた『浄土門』とは何か。Part 3」です。三回連続でのお話ですが、一回目、二回目を聞き逃した方でもご理解いただけるようにお話します。

 今回は、法然上人が開いた浄土の教えを弟子たちがどのように受け止めたのかを中心にお話します。法然上人にはたくさんのお弟子がいましたが、今に残っているのは、

弁長上人から始まる浄土宗鎮西派親鸞聖人から始まる浄土真宗、そして証空上人からはじまる浄土宗西山派の三つの流れだけです。

 慈雲寺は西山派の流れをくむ西山浄土宗に属しています。

 弁長、親鸞、証空は、師の法然上人の教えをそれぞれに受け止めながら、強調するところが違うのが興味深いので、お三方の受け止め方の特徴をご一緒に学んでいきましょう。

◎慈雲寺へのアクセス

 お車でおいでの方は、国道23号線の有松インターで降りて北上してください。カーナビに慈雲寺の電話(052-621-4045)を入力してすれば探しやすいでしょう。しかし、慈雲寺には十分な駐車場がありません。できるだけ公共交通をご利用下さいませ。

 バスは、大高駅南大高駅、有松駅、鳴子北駅などから市バスが出ています。郷前(ごうまえ)というバス停で下車し、郷前の交差点まで1分ほど歩いてください。交差点南東側にお蕎麦屋さんがあり、その後ろに見える大きな屋根が慈雲寺です。お蕎麦 さんの右側に細い道がありますので、そこを通ってお寺においでください。

 なお、バスの時刻表は、名古屋市交通局の時刻表をご参照下さい。https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/bus/timetable.htm

★慈雲寺へのアクセス情報や周辺の地図などは慈雲寺のホームページ  jiunji.weebly.com  をご覧ください。

末法到来の恐怖を象徴する「経塚」

 上の写真は、先月和歌山市の博物館で見た「那智経塚」の断面模型です。

 この塚は、那智の滝の参道付近で大正七年(1910)に発掘されたものです。

 経塚は、平安時代の末期から各地で造られたもので、経典を埋蔵した塚のことをいいます。この塚が造られた目的は、経典の保存です。平安末期には写経が非常に盛んとなり、立派な厨子の中に保管されたり、さらにはこのような塚を作って保存しようとしたのです。

 この動きの背景となっていたのが「末法」という仏教独自の歴史観です。お釈迦さまが涅槃に入られると、教えが正しく伝わることが徐々に難しくなると考えられていました。教えが正しく伝わらないばかりでなく、教えを受ける人間の能力も弱まり、社会環境や自然環境までも悪化を続けていきます。

 そして、その末期的な状況になってしまう時代を「末法」と言います。お釈迦さまが示した修行法にしたがって修行し、悟りを得る可能性はほとんど絶望的。釈迦の教えを記録した経典も散逸する可能性が高くなっていきます。

 釈迦滅後、何年たつと末法の時代に入るのかは諸説あります。しかし、日本では平安末期の1052年に末法の時代に突入したと考えるのが一般的でした。仏の救いを求める人は、厳しい時代の到来に恐れおののいたと言われています。

 経典さえも消えてしまう・・・という恐れを抱いた人もたくさんいることでしょう。写経をし、経塚を作ってそれをできるだけ長く保存しようとし、その功徳によって救われたいと願った人々の切実な思いが、この塚に込められていることが、展示されたレプリカからも伝わってきました。

 

 そして、全てが絶望的な末法の時代に、全ての人が平等に救われる道を求め、阿弥陀仏への信仰、称名念仏の救いについに到達し、浄土の門を開いたのが法然源空法然上人)です。末法時代は1万年続くと考えられていますから、私たちも正に末法の時代に生きているのです。

 法然上人が浄土門を大きく開いてから、今年で850年になります。

 

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は4月21日10時よりおこないます。

 桜もすっかり葉桜。新緑もあちこちで輝くようになりました・・・でもねぇ・・・・今日の最高気温はすでに25度。もう夏の日差しです。名古屋の猛暑は全然慣れない!

というわけで、新緑の美しさも夏を予感して少しトホホな気分の今日この頃です。

 

 さて、慈雲寺では毎月「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」を行っています。「講座」というタイトルはついていますが、どなたでも解りやすいお話を心がけています。

 どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加下さい。

 

今月は21日(日)10時より行います。

テーマは「法然上人の開いた『浄土門』とは何か。Part 3」です。三回連続でのお話ですが、一回目、二回目を聞き逃した方でもご理解いただけるようにお話します。

 今回は、法然上人が開いた浄土の教えを弟子たちがどのように受け止めたのかを中心にお話します。法然上人にはたくさんのお弟子がいましたが、今に残っているのは、

弁長上人から始まる浄土宗鎮西派親鸞聖人から始まる浄土真宗、そして証空上人からはじまる浄土宗西山派の三つのながれだけです。

 慈雲寺は西山派の流れをくむ西山浄土宗に属しています。

 弁長、親鸞、証空は、師の法然上人の教えをそれぞれに受け止めながら、強調するところが違うのが興味深いので、お三方の受け止め方の特徴をご一緒に学んでいきましょう。

◎慈雲寺へのアクセス

 お車でおいでの方は、国道23号線の有松インターで降りて北上してください。カーナビに慈雲寺の電話(052-621-4045)を入力してすれば探しやすいでしょう。しかし、慈雲寺には十分な駐車場がありません。できるだけ公共交通をご利用下さいませ。

 バスは、大高駅南大高駅、有松駅、鳴子北駅などから市バスが出ています。郷前(ごうまえ)というバス停で下車し、郷前の交差点まで1分ほど歩いてください。交差点南東側にお蕎麦屋さんがあり、その後ろに見える大きな屋根が慈雲寺です。お蕎麦 さんの右側に細い道がありますので、そこを通ってお寺においでください。

 なお、バスの時刻表は、名古屋市交通局の時刻表をご参照下さい。https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/bus/timetable.htm

★慈雲寺へのアクセス情報や周辺の地図などは慈雲寺のホームページ  jiunji.weebly.com  をご覧ください。

花に嵐のたとえもあるなぁ

 アマリリスが咲きました。上のは去年の写真ですが、ほとんど手入れをしないで放置状態なのに、けなげに今年も咲いてくれました。

 

 今日は一日、まるで嵐のような強い風が吹いています。建物のあちこちに隙間があいている慈雲寺では、誰かが口笛を吹いていたり、太鼓をたたいてるような音が絶え間なく聞こえています。

 玄関を開けたら桜の花びらが吹き込んできました。慈雲寺には桜の木はありませんし、一番近くの桜屋敷までも数百メートルはあるはず。いったいどれほどの距離を風に乗って旅してきたのでしょう。

 慈雲寺から500メートルほど離れた所にある溜池の周辺に桜が植えられています。毎年、私のお花見はここがメイン。でも、今年は伊豆半島の枝垂れ桜、山梨県の糸桜、岐阜県ソメイヨシノと、いろいろな種類の桜を堪能しました。

 

 私は梅の方が好きと公言していいるのですが、桜吹雪は特別です。

 花に嵐のたとえもあるぞ・・・と言われていますね。桜が満開になると、そこを狙ったように例年、春の嵐がやってきます。

 爛漫と咲き誇っていても、アッと言う間に状況が変わってしまうことがありますね。私たちの命も同じです。明日のことは誰にもわからないからこそ、今日一日を丁寧に生きていくことが大切です。

 仏教では、「今」ということに集中せよと教えられています。過去は過ぎ去ってしまったものだし、未来はまだ来ていないし、不確定です。過去から学ぶことは大事ですが、すでに無いものに拘っても仕方がありません。

 未来のために準備することは大事ですが、嵐はいつ来るかわかりません。未来ばかり見つめて執着しても思い通りにはいかないでしょう。

 今、せいいっぱい利他に生きることが仏教徒の生き方です。風が吹いたら、花を惜しむのではなく、風に舞う花びらの美しさを愛でてみましょう。

 

四月の慈雲寺の行事

 先日来の暖かな日差しに桜もほころび始めましたね。

 

 四月の慈雲寺の行事です。

 

4月21日10時より 尼僧と学ぶやさしい仏教講座

テーマ:法然上人が開いた『浄土門』とはなにか?Part 3 

  法然上人の弟子、浄土真宗親鸞浄土宗西山派の証空、浄土宗鎮西派の弁長。それぞれが、法然上人の教えをどう受け止めたかを中心にお話します。

 「講座」と言うタイトルはついていますが、どなたにも解りやすいお話を心がけますので、お気軽にご参加ください。

 

4月24日 夜7時半より 満月写経の会

 気軽に写経を体験していただけます。7時半から、『般若心経』をご一緒に読経し、毎月少しずつ心経の内容についてもご一緒に学んでいきましょう。

 写経に必要な用具は全て用意してあります。初心者大歓迎

 

4月29日(旧暦3月21日)弘法大師の御正当日:お身拭いとお砂踏み

 旧暦の3月21日は弘法大師が深い瞑想にお入りになった御正当日です。

 慈雲寺には、若々しいお姿のお大師さまが祀られています。毎年、御正当日にはお像を下に下ろし、参詣の皆様にお身拭いをしていただきます。体の不調などでお悩みの方は特にご縁を結んでください・

 四国八十八カ所の霊場から集めたお砂踏みも体験していただけます・

花まつりについて

 お釈迦様は太陰暦(旧暦)の4月8日にお生まれになりました。日本では桜の季節に当たるので「花まつり」として知られています。

 慈雲寺では仏教関係の行事はできるだけ旧暦で行っていきたいと思いますので、お釈迦様の降誕祭は、5月15日(旧暦の4月8日)に行います。

◎鳴海中日文化センターでの講義

 名鉄鳴海駅のすぐ前にある、鳴海中日文化センターで「尼僧と学ぶやさしい仏教入門講座」を行っています。毎月第二日曜の1時半から3時までです。春期は4月14日から始まります。

 慈雲寺での講座よりも、より深い内容でお話するように心がけています。春期は、法然上人が広めた「専修念仏」の信仰がどれほど、日本の宗教・文化に衝撃を与えたかについて学びます。法然上人の教えは、現代に生きる私たちのさまざまな悩みや苦しみにも大きな救いになります。今に生きる教えをご一緒に学びましょう。

 詳しくは鳴海中日文化センター 電話0120-538-763までお問合せください。

 

★慈雲寺の行事は特別な場合を除いてすべて無料ですが、お寺の維持やご先祖のご供養のため、お気持ちをご喜捨いただければ有難く存じます。

旅行ライターから宗教ライターへ変身かぁ?



 私は30代から今まで、旅行関係の記事を書いてご飯をいただいてきました。自分のアイデンティティーは「旅行ライター」と思っているのですが・・・僧侶は「仕事」ではないし。

 しかし、カナダから日本に戻ったら「北米関係専門の旅行ライター」のポジションは消滅しかかり、さらにコロナ禍で旅行関係のお仕事はさらにきびしくなりました。その上、旅行系のユーチューバーが大活躍。私はうなるしかありませんでした。

 慈雲寺の弟子の一人はウエブデザインの仕事の経験者、従弟にもプロがいます。二人はYouTubeへの転進を勧めてくれていますが、動画編集など考えただけでも頭がいたい。

 というわけで、うううう~と言うしかない状況が続いていました。慈雲寺からは住職(これは「仕事」です)としての給料はいただいていますが、これは慈雲寺の改修などのいざと言う時に住職として拠出すべきお金として貯金しています。私の生活費は、なんとかライターとしての稼ぎから出したいと思っているのですが・・・・

 

 と、悩ましい日々が続いているのですが、昨夜、仏教タイムスという週刊新聞に連載させていただいている原稿を書いている時、ハッとしました。私、連載記事を書かせていただいているじゃありませか!

 これって、「宗教系ライター」としてのお仕事ですよね。う~ん、いつの間にか私は宗教ライターに変身してたのか????そう言えば、日本に戻ってから旅行読売で3年間連載させていただいていた記事も「関西の社寺の御利益めぐり」だったし。

 いつのまにこんなことに・・・・ま、宗教関連の業界紙の数は少ないし、これだけで生活を成り立たせるのは難しいでしょうが、コツコツ働けば貯金を切り崩さなくても生活費はなんとかなるかも?それ以上に「ライター」としてのアイデンティティーの危機を乗り越えられるかも?

 あ、まずはこのブログをもっと充実させないとね。

10人の方々とご一緒にお釈迦様を偲びました

 上の絵は伊藤若冲が野菜や果物を使って描いた涅槃図の一部です。お釈迦様は大根ですね。

 

 十分な告知をしなかったので、数人のお参りがあれば良いかな・・・と、思っていたのですが、10人の方がいらっしゃって下さり、ご一緒にお釈迦様の大涅槃を偲ぶことができました。

 ご近所のお寺が所蔵していらっしゃる涅槃図の写真があったので、カラーコピーをさせていただきました。来年の分もと思いながら10枚コピーしたのですが、ちょうど間に合ったという感じ。この涅槃図を見ながら、この図に絵が描かれた人や天人、動物などについてお話しました。

 涅槃図は、基本的な構図は決まっていますが、細部の描き方が違うものが多く、いろいろ見ると楽しいです。私は「涅槃図フェチ」と公言しており、チャンスがあればいろいろなお寺に出かけて、涅槃図を拝ませていただいています。

 

 慈雲寺には江戸時代の舎利信仰の遺物と思われる「お舎利」があります。小さな舎利容器に入った粒が5つほど。本当の仏舎利かどうかは問題ではない!ということで、大切にお守りしています。

 もう一つ、慈雲寺にはお釈迦様関連の宝物があります。お釈迦様の一生に関連した巡礼地、お悟りを開いた場所、最初のお説教をした場所、涅槃に入られた場所などから集められた砂が美しい容器に入っているものです。インドで、あるシンポジュウムが開催された時、インド観光省の大臣から、記念品としていただきました。

 お釈迦様に関連した行事の日には、この二つの遺物の御開帳をいたします。次回は花まつりの時を予定しています。お釈迦様の生誕日は旧暦の4月8日に行います。今年は5月15日がそれにあたります。

 ◎慈雲寺では、仏教関連の行事は基本的には旧暦で行っています。花まつりは、桜の開花に合わせて行う習慣になっているので、悩ましいところですが、調べてみると、5月に花まつりを行うお寺も多いようなので、旧暦にしたがいます。