前回のエントリーに書いたように、先日、友人と電話で話しているうちに、ある方(Yさんとしましょうか)の悪口を言い始めたら、止まらなくなってしまいました。
私は幸いなことに、誰かを深く憎むような経験がほとんどありません。しかし、先日はYさんに対する怒りや憎しみが体中から噴出してしまう気がしました。でも、友人との電話を切ったときには、自己嫌悪で情けなくてたまりませんでした。どうして、それほどYさんを嫌っているのか、ほぼわかっているので(Yさんが悪いからと、全面的に彼のせいにできない)情けなさはひとしおです。
翌日、奈良で仕事がありました。梅雨の中休み。空は真っ青で気温はぐんぐん上がっていきました。仕事は藤原京の跡を東から西へ横断して歩いて行きました。日差しは日射病が心配になるほど強かったのですが、湿度が低いせいか、吹いてくる風はとてもここちよい。薄い木陰を見つけて一休みすると、乾いた風が心地良かったです。
藤原宮の跡地から大和三山を見渡していると、自分のYさんへの怒りが少しずつ乾いた風に乗って少しずつ飛んでいきました。1300年も前にここに大きな都があって・・・でも、今は何も残っていない。ここに生きた人々も、笑ったり怒ったりしたのでしょう。それも時のかなたです。
Yさんにこだわっている限り、苦しむのは私のこころだけ。それも無駄なことですね。私が苦しんでもYさんには何の影響もないのですから・・・あらら・・まだこだわってますねぇ。
トボトボと強い日差しの中を歩いていながら、「う~ん・・・なんだかアリゾナみたいだなぁ。風が乾いてる。」なんて、思っていました。でも、頭の半分は「どうやってYさんにこだわるのをやめられるかなぁ」と悩む。ところどころに、きれいな花が咲いていたのに、写真は撮ったけど、心に残せない。う~ん・・・・心がなくても写真は採れるのか、自動露出恐るべし。
ま、そう簡単には行かないので、とりあえずYさんとできる限り接触しないで済む方法を考えましょう。同じ会社の上司というわけではないし、それはさほど難しくなさそうです・・・・だといいなぁ。
◎藤原京で見かけたマグノリアです。こんなにきれいなのに、見ていた私は・・・・花にとても失礼でしたね。