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慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

⒓月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は12月25日(日)10時より行います。テーマは「お釈迦様のお悟り」についてです。お気軽にご参加ください。

普段からお坊さんと仲良くしておくのが、「お値打ち葬儀」への近道(枕経について Part2)

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  残された家族への「負担」を軽くするために、生前から葬儀の手配をしておきたい・・・と希望されている方は少なくないでしょう。そんな気持ちをグイっとつかむのが毎週のように新聞についてくる葬儀場の折り込み広告です。

 しかし、葬儀が亡くなった方への供養であるのは当然のことですが、残された縁者の哀しみを癒す場でもあることを忘れてはなりません。値段だけを優先した葬儀では、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。そして、その時に起きたトラブルが家族や縁者の心に長い間痛みを呼び起こしてしまうかもしれません。

 本当に「お値打ち」の葬儀を生前に準備しておきたいなら、普段からお坊さんとご縁を結んでおくことが一番の近道だと、私は信じています。長い日本文化が育んだ葬送儀礼は、宗教的なものであるからこそ、人々の心の支えになり、癒しになり、本当の意味での死者への礼儀になるのです。

 そのためには、「この僧侶に送ってもらいたい」と思う僧侶とご縁を結んでおくことが大切です。見ず知らずの「派遣僧侶」では、葬儀は単なる形式になもので、なんの慰めにも癒しにもならないのではないでしょうか。

 菩提寺の信仰が自分の気持ちとしっくり合い、心の奥のことを忌憚なく語り合える僧侶と交流できる人こそが、最も「お値打ち」な葬儀を用意できるでしょう。菩提寺が遠いいとか、自分の気持ちと合わないと感じるなら、お説教の会などに出掛けて、お坊さんと知り合う努力も必要でしょう。葬儀場を探す努力をする意思があるなら、ぜひ信仰のご縁を結んでみてはいかがでしょう。

 親戚や知人の葬儀の時、とりわけ枕経に立ち会う機会がある時には、僧侶のお説教や法話をしっかり聞いてください。信仰者としての僧侶の生き方がそこに現れてくるからです。(つづく)

◎今日の写真は眼病に御利益があることで知られる、柳谷観音の浄土庭園です。

 

 

良き葬儀のカギは「枕経」です。(枕経についてPart 1)

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  新聞を開くたびにどこかの葬儀場の宣伝チラシが入っています。「早割!」とか「今お申込みの方に蟹一杯プレゼント」など、少々理解に苦しむ(??)ようなコピーが踊っています。ポイントは値段のようです。

 もちろん、葬儀にも「お値打ち」を求めるのは当然のことです。しかし、本当の「お値打ちな葬儀」とは、値段の安さや祭壇の豪華さではなく、逝く人を荘厳で温かく、丁寧に見送り、残された人々の哀しみを癒し、希望につなげる「良いご葬儀」かどうかだと思います。

 「良いご葬儀」の大事なカギとなるのが「枕経」だと私は思います。

 枕経とは、ある方が亡くなったとき、知らせを受けた僧侶が駆け付け、枕元で短いお経をあげ、おカミソリをして亡くなった方を僧形して差し上げる儀式です。残された人々が深い悲しみと混乱にあるとき、僧侶の短いけれど、ゆったりとした読経を聞いて、心をいったん落ち着かせる意味もあります。

 自宅で亡くなられた場合、葬儀場に連絡するのと同時にご縁のある僧侶にご連絡なさるのがおすすめです。病院で亡くなった場合、いったんお宅へ戻ったときに行います。しかし、最近は病院からそのまま葬儀場へ移送される場合が多いかもしれませんね。

 いずれの場合にも「枕経」を受けられる場所、その用意について、葬儀社がどのようにしてくださるのか、きちんとお話ししておくことが大事だと思います。

 値段の安さだけを強調した「パッケージ」だと、この「枕経」が含まれていない場合もあるので要注意です。異分野から最近「葬儀業界」に参入したところなど、「枕経」のことを知らない場合さえあるといいます。

 ましてや、葬儀社からの紹介で「派遣僧侶」などを頼む場合、枕経は「派遣パッケージ」に含まれないことが多いそうです。しかし、枕経にやってくる僧侶と葬儀について相談し、戒名についても話し合うことが「良い葬儀」のスタートだと私は信じています。

 私は、生前あまり深いご縁の無かった方のご葬儀を頼まれた場合、枕経にうかがったときに、いろいろとご遺族とお話しし、亡くなられた方の性格やお好きだったもの、思想信条などをうかがった上で戒名を授けさせていただくのです。

                        (つづく)

◎今日の写真は、眼病に御利益があるお寺として知られる柳谷観音さまの書院です。

 

月参りの喜び

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 月参りとは、毎月一度、信徒さまの御自宅へうかがい、お仏壇でお経をあげさせていただくことです。月参りの慣習が全くない地方もあるようですし、お寺によっては月参りをしないというところも多いようです。

 お月参りの慣習のある地方でも、だんだん月参りを頼む檀信徒は少なくなってきたと聞いています。確かに、毎月、家の奥の仏間まで僧侶を招きいれるのはなかなか負担の大きなことではあります。

 しかし、私にとっては月参りは喜びの多い宗教的な慣習です。各家のお仏壇は、お寺の本堂で読経するのとは、また違う気持ちになれますから、読経そのものが私にとってはありがたいことです。読経は僧侶にとって大事な修行の一つですから、その機会をいただいているわけですから・・・・おリンや木魚の音もそれそれの家で違います。違う音に合わせて読経するのも喜びなのです。

 また、月参りは毎月一度、ゆっくりと檀信徒の方々とお話しできる機会でもあります。檀家さんがたくさんある寺院では、次々と回って行かなければならないので、和尚はゆっくり座っていられないかもしれませんが、慈雲寺は幸い(??)忙しいお寺ではありません。日常の思いや仏様の教えについてゆっくりお話ししたいと思っています。

 各家のお仏壇での読経は、月一でなければいけないということはありません。二か月に一度でも良いし、どなたかの祥月命日でも良いのです。御命日を月参りの日とするのは、一番わかりやすい決め方だからです。

 むしろ、「しばらくお仏壇で読経してもらったことがないな」と思ったときや、「和尚さんとちょっとゆっくり話してみたいな」と思ったときが良い機会です。時期や日にちにかかわらず、「思い」が大切だからです。

 一度、ご縁のあるお寺にご相談なさってはいかがですか?菩提寺が遠いという方は、ご縁のあるご近所のお坊さんにお願いしてみてはいかがでしょう。慈雲寺の歴代住職も「村の庵主さん」として、宗派を超えてお参りに伺ってきた伝統があります。

◎今日の写真は、眼病に御利益があるとして有名な柳谷観音の庭園で見た散紅葉です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御本山参拝に行ってきました!

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  慈雲寺の属する浄土宗西山派西山浄土宗)の総本山である光明寺は、京都の西山の山麓に広がっています。150年前から植えられた楓が参道の両側を覆うように枝を伸ばしているので、紅葉のトンネルができることで有名です。

 この紅葉を楽しみつつ、御本山の荘厳な雰囲気を体感していただきたいと思い、団体の参拝を企画しました。住職として、自坊にご縁を結んで下さった方と御一緒に本山へお参りする「団参」ができることは本当に嬉しいことです。

 心配していた天気はくもり時々晴れ。それほど寒くなかったのも幸いでした。紅葉はすでにピークを過ぎている木々も多かったのですが、まだ緑色の葉もあり、全山深紅に染まっているという状況ではありませんでした。でも、参加して下さった方は「きれい!」と声をあげてくださってホッとしました。

 今回の旅で、多くの方が「一番感動した」と言ってくださったのは御本山での回向でした。西山浄土宗の頂点に立つ、御法主がお出ましくださって回向をしてくださり、参加者の全員で法然上人の御影にお焼香をさせていただきました。

 回向後には、御法主からお言葉をいただきました。お念仏を喜ぶ暮らしを勧めてくださる温かなお言葉に「涙が出てきた」とおっしゃる参加者もいました。

 御法主は、私が25年前に宗門の教学を最初に教えていただいた恩師でもあります。今、末寺の住職としてお会いできるのは、不思議な気持ちでもありました。

 それにしても、御本山は見どころが多いところというのを忘れていました!ゆっくり皆さんをご案内していたら、予定時間を1時間もオーバー!それでも全く時間が足りませんでした。

 私は旅程管理者(いわいる添乗員のことです)の資格を持っているのに・・・企画力が錆びついた???というか、日本のこと知らなすぎ??反省です。

 また、みなさんと、法然上人や証空上人のにゆかりの場所を訪れたいものです。

◎今日の写真は光明寺の参道の散紅葉です。

団参の準備でなんだかウキウキ!

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 「団参」というのは、団体参拝のことです。宗派の本山や宗祖にゆかりの寺院や遺跡などを檀信徒が集まって一緒に参拝するのです。

 私は「どこかのお寺の住職になることがあったら、檀信徒の方々と団参に行ってみたいなぁ・・・」となんとなくあこがれるような気持ちがあります。

 毎朝お仏壇に手を合わせ、月に一度は菩提寺へ、そして年に一度は御本山へお参りに行くというのは、お念仏の暮らしの大切なリズムです。

 団参はもちろん宗教的な行事なのですが、「旅行」としての楽しみももちろん加わっています。幸い、慈雲寺の属する浄土宗西山派西山浄土宗)の総本山光明寺は、京都の西山の麓に広がり、境内も普段は静かで清々しい、荘厳な空間です。

 本山へお参りすると、法然源空上人(法然上人)や善慧房証空上人(西山上人)の教えを自然に身近に感じることができるのです。とても穏やかで清らかな気持ちになれるありがたい場所です。

 今回、慈雲寺でも団参をしてみることにしました。まだ第一回目ですから、うまく計画できなかったのですが、20名以上の方々が御一緒に行ってくださることになりました。このぐらいのグループなら、バスの中でも現地でも、マイクなどを使わなくても、ご案内ができます。

 行きのバスの中では、光明寺の歴史や法然上人、西山上人のお話しをさせていただいて、光明寺へ着いたら、ゆっくりと境内のあちこちをご紹介したいと思います。

 気配りの下手な私ですから、皆さんに十分楽しんでいただけるか少々心配でしたが、参加者の皆さんがいろいろ助けてくださるので、なんだか準備が楽しくなってきています。

◎今日の写真は先週、近江八幡の旧市街で見た紅葉です。楓以外にも美しく紅葉する木や灌木があるのですね。

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のテーマは「お釈迦様のお悟り」についてです。

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 今日は「尼僧と学ぶやさいい仏教講座」の日で、40人近くの方々が参加してくださいました。慈雲寺の本堂は十分な暖房がないので、寒いのを我慢しながらお話しを聞いてくださって本当にありがたく思っています。

 次回の講座は12月25日の日曜日、10時より行います。テーマは「お釈迦様のお悟り」についてです。旧暦の12月8日(新暦ですと今回は2017年の1月5日)は成道会といって、お釈迦様が悟りを開かれた日とされています。

 今、私たちが仏教の教えを聞くことができるのは、お釈迦様がお悟りの内容について弟子たちに語られたものが経典として残っているからです。

 キリスト教徒にとっては、ナザレのイエスイエス・キリスト)が生まれた日、つまりクリスマスががとても重要でしょう。仏教徒にとっては、お釈迦様が真理を悟られた成道会こそ、もっとも重要な日と言って良いでしょう。

 お釈迦様が何をきっかけに修行に入られ、どのような状況でお悟りを開かれたのか、などについて御一緒に学んでみましょう。

◎今日の写真は近江八幡の歴史資料館で見た、古い看板です。

「空」について考える・・・手ごわい!(+慈雲寺へのアクセスのご案内)

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 11月27日の日曜日、10時から「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」を行います。毎月、仏教の基礎知識を御一緒に学んでいきましょうというもので、「講座」というより「お話しの会」です。

 今回のテーマは「般若心経入門」のパート2です。前回はこのお経の歴史的背景などについてお話ししましたが、今回は内容に一歩踏み込みます。しかし、この経典は大乗仏教のエッセンスともいうべきものですから、そう簡単に私ごときヘッポコ僧侶が解説できるものでもありません。

 また、宗教哲学的な議論より、阿弥陀様のお慈悲と救いについて、もっとしっかりお伝えしなければ・・・という気持ちもあります。

 難しいところです。

 でも、『般若心経』は、多くの人にとって最も身近なお経ですから、これから少しずつ勉強していきたいと思います。

 今回は「空」について少しお話しするつもりです。一回でお話しできるような内容ではありませんので、ほんのさわりだけ・・・でも、これからは毎月写経の会のときに、心経の内容について少しずつお話していきます。

 「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は毎月一回行っています。どなたでもお気軽にご参加ください。講座が終わった後は、お茶を飲みながらおしゃべりをするのも楽しみです。

◎公共交通での慈雲寺へのアクセス
 申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。なるべく公共交通を使っておいでくださいませ。
 名鉄有松駅前から、「有松12番 有松町口無池行き 地蔵池経由」に乗ってください。日曜の9時台は二番乗り場から9時07分と36分に発車します。これらのバスに乗り、郷前(ごうまえ)の停留所でお降りください。そのまま道なりに進むと郷前の交差点に出ます。角に鍼灸院があり、その右手の細い坂道を上がると慈雲寺の屋根が見えてきます。
   また、時間はかかりますが、地下鉄の鳴子北駅から出ている「鳴子13番」のバスも郷前に停まります。日曜は8時45分にバスが出ます。
●栄のバスターミナルからは森の里団地行きのバスが一時間に一本出ています。この場合は、郷前の停留所から道を戻って郷前の交差点に行ってください。日曜は8時50分発があります。所要時間は約40分
●JRの共和駅からタクシーで5分。市バスはありません。「郷前の交差点近くの慈雲寺」とおっしゃってください。慈雲寺を知らないタクシーの運転手もいますので、その場合は郷前の交差点の鍼灸院で降りてください。鍼灸院からお寺の屋根が見えます。

◎今日の写真は近江八幡市にある瓦の専門ミュージアムの建物です。なかなか味わいのある庭の設えでした。