慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

慈雲寺のホームページが動き始めました。jiunji.weebly.com です。8月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、8月30日(日)10時より行います。テーマは「”諦める”とはどういう意味か」です。また、毎朝7時半から、『般若心経』を中心に15分ほどの短い勤行をいたします。どの行事もどなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

お盆には亡き人のディテールを思い出して

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 極楽へ迎え取られた人は、6つの神通力を持つことができるとお経の中に説かれています。その神通力の一つに、「場所や時間にとらわれず、どこへでも行ける」というのがあります。私たちが亡くなった人のことを思うとき、必ずその思いに寄り添ってくれることができるのです。お盆にならなければ帰ってこられないわけではありません。

 しかし、私たち日本人にとってお盆はやはり特別な時期です。お墓や仏壇を清め、お寺にお参りして、祖先のことを思い、亡き人を彼岸から此岸へ迎える特別な日々なのです。

 この特別な日々をどう過ごしていけば良いでしょう。いろいろお勧めしたいことはあります。精霊棚の飾り方やお供えの仕方にこだわるのも大切ですが、「亡き人を思う」ことが一番大事なのではないでしょうか?

 その「思い出」はさまざまでしょうが、この特別な日々の間は、特にディテールにこだわってみませんか?故人が語った言葉を思い出すなら、その時の声の調子や張り、目の輝き、手の動き、着ていた服を思い出してみませんか?

 好きだった食べ物を思い出すなら、一緒に出掛けたレストランのこと、その時に状況、出会った人々などなど・・・細部にこだわって思い出してみましょう。

 自分が何を細部までおぼえていたかを知ると、思い出の意味が変わるかもしれないし、深まるかもしれません。

 その時に同席していた人がいるなら、自分の記憶と比べてみてはどうでしょう?記憶というのはとても不思議なもので、同じ場所にいて、同じ言葉を聞いたとしても、記憶の残り方は大きく違うこともしばしば。

 今年は帰省をあきらめる人も多いかもしれませんね。たとえ会えなくても、電話で話しても良いし、自分の記憶を手紙にしてみるのもおすすめです。

 

◎今日の写真はご近所の畑のトマトです。今年は梅雨が長かったので、野菜を育てるのはなかなか大変だったようです。

お盆の用意は、まず仏壇周辺の片付けから

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上の写真は、インターネットの画像からお借りしました。ギャラリー・メモリアという会社が出している現代風の仏壇と、お盆用のお供えです。とても素敵だと思うのですが、これは「お位牌の飾り棚」であって「仏壇」ではありませんね。阿弥陀様やお釈迦様などの仏像や仏画があってこその仏壇です。ご本尊無しで、亡くなられた方のお位牌だけを祀るだけなら、これはナイスなデザインの「精霊棚」というべきでしょう。

 仏像や仏画をお祀りし、家の中に小さな「聖なる場所」をつくるのがお勧めです。「墓守は兄弟がやっているので、家に仏壇はない」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、家の中に小さくても良いので、特別な場所を作り、ご本尊とお位牌をお迎えしてはいかがでしょう。位牌を置くスペースが限られているなら、過去帳の写しを用意しても良いと思います。

 家に仏壇があるという方は、仏壇そのものの掃除だけではなく、周辺に積んであるお線香やろうそくなどを片付けると、とても気持ち良くお盆を迎えることができます。

 葬儀などの時に、いろいろな方からたくさんお線香をいただいたけれど、とても使いきれない・・・という方は、菩提寺やご近所のお寺に相談してみてはどうでしょう。「うちは決まったお線香しか使わない」と言われる可能性もありますが、慈雲寺ではお線香やろうそくのお供えは大歓迎。お線香は古いものでも、十分に使える可能性が高い。保存しているうちに形が変形してしまったようなろうそくも、朝の勤行のときなどにありがたく使わせていただきます。

 毎日違う香りのお線香を体験できるなんて、嬉しくてわくわく。 

8月の慈雲寺 行事とお盆参りのお知らせ

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 昨日は梅雨のフィナーレのような激しい雷雨。そして今日は早朝から夏らしい強い日差しになりました。裏庭のジャングルがすさまじいことになっています。

 さて、8月の慈雲寺の行事のお知らせです。いずれの行事も、どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

◎8月4日 夜7時半より 「満月写経・写仏の会」

 慈雲寺では、毎月満月の夜にお月見を兼ねて写経と写仏の会を行っています。8月の満月は5日ですが、法務のため、申し訳ありませんが今月は一日前倒しして4日に行います。

 どなたでもお気軽にご参加いただけます。必要な用具は全て用意してあります。

◎8月30日 10時より 「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」

今月のテーマは「”諦める”とは何か」です。仏教の最も根本的な教えを凝縮した言葉に「四諦」があります。この「諦」は、ギブアップの意味とは全く違います。

 お釈迦様がお示しになった「諦める」の意味をご一緒に考えてみましょう。

 「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、講座とタイトルについていますが、どなたでもお気軽にご参加いただけるお話を心がけています。

 

☆残念ながら名古屋周辺でも、新型コロナの患者が増えています。外出自粛要請などが出された場合は行事を中止することもありますので、ブログをチェックしていただきたいと思います。

 

◎お盆のお参りについて

 新型コロナの問題などで、菩提寺やお墓参りに行きにくいという方は、慈雲寺にお位牌(または戒名を書いたもの)をご持参いただければ、宗派にかかわらず御供養させていただきます。

 慈雲寺までお問合せ下さい。

 電話052-621-4045

 

 

八月の「満月写経・写仏の会」は、勝手ながら一日前倒しにさせていただきます

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 慈雲寺では、毎月満月の夜にお月見を兼ねた写経と写仏の会を行っています。

 8月の満月は5日になのですが、勝手ながら一日前倒しとさせていただきます。申し訳ありません。

 8月4日午後7時半より行います。

 7時半から、皆さんとご一緒に『般若心経』の読誦を行い、毎月少しずつ心経の内容についてもご一緒に学んでいきましょう。

 

 用具など、必要なものは全てご用意いたします。写経は初めてという方も、気軽にご参加いただけますので、どなたでも歓迎いたします。

 

 また、慈雲寺では、本堂が開いているときは、いつでも自由に写経をしてしていただけるように用意をしてあります。初めての方は、庫裏にお声がけいただければご説明させていただきます。

 

 

現実から逃亡するための出家なら、自力の宗派はどうでしょう? Part1

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 前回のブログに、出家を考えている方におすすめの本の話を書いたところ、いつも鋭い質問やコメントを残してくださるももはなさんが

「さっき、尼僧志願のおばちゃまが居たよ。
現実逃避したいみたい
NHKの尼寺の番組とベニシアさんの影響の様です」というコメントを書き込んで下さいました。

 NHKのその番組は知らないし、ベニシアさんも知らなかったので、グーグルで検索してみました。英国貴族の末裔で、大原にお住まい・・・絵になりますね。素敵な方のようです。でも京都には藤原貴族の末裔や旧皇族などどっさりいるし、別に英国貴族でなくても素敵な人はたくさんいるのに・・・キーワードは「英国貴族」かな?と意地悪な気持ちがちょっと湧いてきました。

 

 あ、それはともかく、留学・結婚、そして出家は現実逃避の三大ルート。まあ、仏縁はどんなものでもかまわないし、誰もが必死、真剣に発心しなければいけないというわけではありません。「新しい自動車買ってやるから、本山へ行きなさい」と言われて、いやいや坊主頭にしたお寺の子供が、徳の高い僧侶に成長する例もたくさんあるからです。

 しかし、現実逃避だけで留学しても結婚しても、夢想していたような「幸せ」が展開する率はかなり低いのでは?

 でも、動機はどうあれ、尼僧になりたい人が増えるのは歓迎です。そこで、現実からの逃亡におすすめなのは、厳しい修行を課せられる自力の宗派が良いのではないでしょうか?

 私は、短期間の体験修行(雑誌の取材でした)で、密教系のお寺に入ったことがあります。滝行や長時間の読経、何十回も立ったり座ったりする拝礼など、肉体的な苦行(と言えるほどやったわけではありませんが・・・)は、かなりの達成感がありました。数日であの気持ちになれたのですから、もしかしたら、現実から逃避に成功するか、逃避せずに向かい合う勇気と体力を得ることができるかもしれません。

 実際にきちんと修行したわけではないので、「かもしれない」しか言えないので、無責任な発言になってしまいますが、出家を考えている方には、「修行」のありかたの側面も考えていただきたいと思っています。

◎今日の写真は、カナダ・バンクーバーのスタンレー公園にあるトーテムポールです。今頃のバンクーバーは、湿気の少ない爽やかな青空が続いていることでしょう・・・ホームシック

出家を考えて下さっている方へ・・・・あなたが惹かれるお祖師様はどなたですか?part 2

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  Part1では、出家を考えておられる方々に、「自分が最も心惹かれる宗祖や祖師を探してみませんか?」とお勧めしました。

 日蓮上人でも、法然上人でも、道元さま、一遍さま、最澄さまなどなど、日本には綺羅星のように素晴らしい宗祖がおいでになります。出家をして、一つの宗派に属するということは、その宗祖(派祖や流祖も含め)の末弟になるということです。

 例えば浄土真宗なら、法然上人から親鸞聖人、そして蓮如上人につながる方々を尊敬できて、その方々の弟子であることを心から喜べるなら、僧侶としてこの上ない幸せでしょう。

 私は浄土宗の西山派(西山浄土宗)の僧侶です。法然源空上人(法然上人)から、善慧房證空上人(西山上人)に伝えられた教えを受けることができたことをとても嬉しく思っています。

 上の写真は、法然上人の没後、京都の西山にある現在の三鈷寺(西山宗総本山)を中心に布教を続けられた證空上人のお姿です。私が初めて見た證空上人のお像が、この写真の像でした。理知的で穏やかに、仏の教えに従って生きている方の凛々しさに惹かれました。

 さて、そうした祖師との出会いは、本当は現代に生きる、その宗派の僧侶との出会いから始まるのがベストだとは思いますが、いきなり知らない和尚さんを訪ねるわけにもいかないでしょう。まずは本から・・・・

 

 法然上人から證空上人へと受け継がれた教えについて書かれた本は、そうたくさんあるわけではありません。残念ながら、今の西山派は非常にマイナーな宗派ですので・・・

 比較的手に入りやすい本としては、ひろさちやさんの書いた『法然上人とその弟子西山上人』(春秋社)があります。法然上人と證空上人の関係、そして證空上人が師僧の教えをどう受け止めたかについて、わかりやすく書かれています。

 思想史の上から、法然上人~證空上人~聖達上人一遍上人時宗)とうけつがれた、念仏信仰の流れをわかりやすく解説しているのは、柳宗悦の『南無阿弥陀仏』(岩波文庫)です。

 また、講談社の『浄土仏教の思想』シリーズの第11巻は、證空上人と一遍上人について書かれています。

 證空上人の教えについては、これから折に触れて少しずつお話させていただこうと思っています。

「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のご案内と慈雲寺へのアクセス

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 7月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は26日(日)10時より行います。

 テーマは、「ウィズ・コロナ時代のお盆の意義と過ごし方」です。

 新型コロナウイルスの流行は、非常に短時間の間に私たちの生活を大きく揺さぶる事態を引き起こしています。まだまだ先行きも見通せない状況が続いています。

 私たちは、この事態にどのように対応して行けば良いでしょう。デマに踊らされることなく、不必要に怯えることなく、落ち着いて対処するには、まず足元から見直すことが必要です。

 私たちの祖先も、何度も「未曾有」の危機を乗り越えてきました。その祖先の智慧と教訓に学び、感謝を行動で示すのが「お盆」の意義です。

 不安な心をリセットする意味でも、お盆はとても良い機会になるでしょう。

 お盆の意義を改めてご一緒に考えてみましょう。

 どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加下さい。

 
◎慈雲寺への交通アクセス


 申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。なるべく公共交通を使っておいでくださいませ。近くの有松ジャンボリーSCに大きな駐車場があり、無料で駐車できます。そこからお寺まで、北へ徒歩7分。
カーナビでは慈雲寺の電話(052-621-4045)を入力してご利用下さい。
★鉄道、バスのアクセス
 名鉄有松駅前から、「有松12番 有松町口無池行き 地蔵池経由」に乗ってください。日曜の9時台は二番乗り場から9時07分と36分に発車します。これらのバスに乗り、郷前(ごうまえ)の停留所でお降りください。そのまま道なりに進むと郷前の交差点に出ます。角に鍼灸院があり、その右手の細い坂道を上がると慈雲寺の屋根が見えてきます。
   また、時間はかかりますが、地下鉄の鳴子北駅から出ている「鳴子13番・有松町口無池行」のバスも郷前に停まります。日曜は9時26分に鳴子北駅からバスが出ます。
●栄のバスターミナルからは森の里団地行きのバスが一時間に一本出ています。この場合は、郷前の停留所から道を戻って郷前の交差点に行ってください。日曜は8時50分発があります。所要時間は約50分
●JRの大高駅から緑循環バスの名鉄有松行で郷前に行くことができます。日曜は8時44分と9時44分に出発します。9時台のバスですと10時の開始時間には少し遅れますが、あわてずにおいでください。
●また、同じ緑循環バスの名鉄有松行は南大高駅東にも停車します。9時9分発と10時9分発です。
●JRの共和駅からタクシーで5分。市バスはありません”