慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

土砂降りの中で防災訓練

◎今日のお釈迦さまのお言葉

栄える人を見抜くのはたやすく

破滅する人を見抜くのもたやすい。

道理を愛する人は栄え

道理を嫌う人は破滅する

 

今枝由郎訳 『スッタニパータ』より

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 今日は地域の防災訓練の日でした。近隣の小学校に集合して消火訓練からご飯の炊き出しの練習まで、さまざまな訓練が行われる予定でした。

 参加は任意だったのですが、私は回覧板で募集のお知らせが来たとわき、参加を即決しました。私は大学を卒業してすぐカナダへ行きました。カナダでは、こうした地域での集団訓練のようなイベントはほとんどないので、私にとっては今回のような体験は初めてでした。

 慈雲寺に着任して以来、地域に住む方々と一緒に何かをしたり、行事に参加することが楽しくてなりません。とはいえ、何かにつけて気の利かない私ですから、あんまり役には立たないのですが・・・・皆さん、とても親切にお仲間にしてくださいます。こうしたイベントに参加させていただくたびに、「ここで暮らしていく」という気持ちが深まっていく気がします。

 さて、今日の私の役割は災害時にボランティアとして協力してくださる方の受付業務の練習。ボランティアをして下さろうという方々に、もっとも有効的な動きをしていただくためのお手伝いです。そのほかに、車いすの扱い方、視覚障害聴覚障害の方へのアプローチの仕方なども少し体験しました。

 最初に決められた担当場所が終わったら、別の訓練の様子を見たりすることもできることになっていたのですが、なんと、訓練がスタートしてすぐ雨が降り出し、どんどん激しさを増していったのです。テントの屋根には水が溜まり、足元もどんどん水浸しになっていきます。まるで本当の水害時のような感じでした。

 災害はどんな状況で起こるかわかりませんから、土砂降りの中の訓練も意味があったと思います。消防団の方々の懸命な姿が特に印象に残りました。

 寺院も災害時には何等かの公共の役に立ちたいと思っています。慈雲寺は小さなお寺ですが、庭もあり、備蓄に使える蔵などのスペースもあります。耐震の問題も含め、早急に可能性を考えたいものです。

●今日の写真はインドのニューデリーにある国立博物館で見た仏頭です。美しい微笑みですね。でも、額のシミ(?)は何のでしょう?ころんでおでこを擦りむいたみたいですね。