慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

10月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、10月27日(日)10時より行います。テーマは「行きつけのお寺の見つけ方」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

満席の新幹線で「ありがとう」を強要するピンクドレスの謎の人

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 昨日と今日、いくつかの会議や打ち合わせなどがあって東京へ行っていました。名古屋へ戻ろうとしたとき、品川の新幹線のホームが予想外の混雑でした。どうやら、山陽新幹線地震で遅れているらしい・・・ 鳥取地震があったことを知ったのは、名古屋に戻ってからでした。

 それでも、博多行のを一列車見送っただけで、次の新幹線に乗り込むことができました。自由席は品川でほぼ満員。この状況の中で、私の後ろの席に座っていた女性が、二人掛けのシートを独占して荷物を座席においています。彼女は鮮やかなピンクのドレスで髪の毛は金髪に染めていました。なかなか人目を引くいでたちです。

 そして、新横浜についたとき、一人の70代ぐらいの女性がやってきて、そのピンクドレス嬢に声をかけます。

「この席空いてますか?」

「フェイ・・・」(たぶんハイと言ったのだと思いますが、言葉は明瞭ではありません。

「じゃぁ。荷物どかして座らしてくれへん?」

 (大きな声でハキハキ。こてこての関西弁でした)

ピンクドレス嬢は座席に置いた荷物を上の棚に置き、おばさんは着席。

すると、ピンクドレス嬢が「なんでありがとうと言わないんですか?」とグチグチ小さな声で文句を言い始めました。おばさんは、いったんは「ありがとう」と言ったのですがピンクドレス嬢の方がどうやら、その言い方が気に入らなかったようで、さらにグチグチ。おばさんは「もともと、あんたがこんな混んだ列車の中で荷物置いてるのがいけないんやろ?」と至極まっとうなリアクション。

 私を含め、周辺の乗客は無言のうちにうなずく・・・という感じ。しかし、ピンクドレス嬢の「ありがとう」要求は続きます。ここでおばさんは切符をチェックに来た車掌に事情を話す。

 この車掌さんが妙に歯切れが悪い。「この状況ですから、荷物は棚におくなどして座席を空けてください。」とキッパリ言えば済んだ話。もともと、座席に荷物を置くなど、すいているときでも避けるべきことだし・・・「座らせて」と言われたら、さっさと荷物をどかして、「すみません」と謝るべきでしょう。どこに彼女が「ありがとう」を強要する要素があるのでしょう?車掌さんが、もっと毅然とすべきだったと思うのですが、なんと(!)彼は、「指定席にまだ少し空きがあります」と言って、席を売りつけた!黙って、おばさんを指定席に連れていくのかと思ったら(そして無料で座らせる)、その場でお金徴収してました。呆れた・・・

 これでは、ピンクドレス嬢の行為は肯定されたことになってしまうではありませんか?!

 うーん・・・このブログでは、なんども「ありがとう」と声に出して感謝することが、人生を豊かで穏やかにすると書いてきました。でも、「ありがとう」がこんなに拗れて、周囲の人たちをげんなりさせるとは・・・

 ピンクドレス嬢は、おばさんが去った後、満足気に眠りこけ、名古屋で下車。同じ都市に住んでいるのかぁ・・・と、ゲッソリ。

 そんなことより、地震の被害が広がらないことを祈るばかりです。

◎今日の写真は、京都の西山にある柳谷観音さまで売っている飴です。この観音様は眼病治癒に御利益があると言われています。