慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

5月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」5月26日10時より行います。テーマは「御祈祷、お守り、お札とは何か」です。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

『遊行経』を読み直す・・・お菓子が無くなって少し嬉しい!

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 慈雲寺では、毎月「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」を行っています。「講座」というほど大げさなものではないので、自分では「お話しの会」と言っています。身近なことをテーマに「仏法というものの考え方」というものを皆さんと一緒に考えてみる会です。

 2月は25日に行いますが、テーマを「お釈迦さまは自らの‟老い”とどう向き合ったか?」にしました。これは、最近『遊行経』というお経を読み直しているからです。このお経は『大般涅槃経』とも訳されている古い経典で、お釈迦さまの最晩年から涅槃に入られた時の様子、その後の弟子たちの行動などが記されています。

 中村元先生が現代語に翻訳した『ブッダ最後の旅』をはじめとしてたくさんの解説書が出ています。久しぶりに読み始めて夢中になってしまいました。

 そんなわけで、今日は夜になっても本堂を閉めるのを忘れてしまい、先ほど慌てて本堂へ行きました。すると、入り口に置いた菓子鉢から、お菓子がたくさん無くなっているのです。私は嬉しくてニコニコしてしまいました。

 慈雲寺では、冬は温かな十六茶、夏は冷たい麦茶を用意しています。いつでも本堂に入ってお茶を一服していただきたいからです。「慈雲寺へ行ったら、いつも誰かが本堂でお茶を飲みながらのんびりしている。誰かと話しをしたくなったらお寺へ行こう!」と思ってくれるお寺になったらいいなぁ。

 お供えのお菓子も菓子鉢に入れておきます。仏様からのおさがりをみんなで食べるのもお寺の楽しみになって欲しいからです。

 今日は、いったい誰が来てくれたのでしょう?子供たちが時々本堂の大きな机に集まって、一緒に宿題をしたりしているので、子供たちかもしれません。いろいろ想像して嬉しくなりました。

◎今日の写真はカナダで見た「インディアンの絵筆」という名の野草です。

1月31日は慈雲寺で写経をしながら月食を待ちませんか?

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慈雲寺では毎月、満月の夜にお月見を兼ねた写経の会を行っています。珍しいことに一月は二回満月があります(その代わり、二月は満月の夜がありません!)ので、次回の写経の会は、1月31日です。7時半から行います。

『般若心経』を御一緒の読誦した後、少しずつその内容について学んでいきましょう。

また、31日は皆既月食が見られる可能性があります。お寺の境内から、お月様はきれいに見えますので、少し夜遅くなりますが、お時間の許す方はゆっくり月食を待ってみましょう。

 慈雲寺の写経の会は、「ゆったりと自分の気持ちに向き合う」ことを目的にしています。一回で心経の全てを写経できなくても大丈夫。字の上手下手も全く関係ありません。

 月の光は、阿弥陀様の御慈悲にしばしば例えられます。お月様を眺めるだけでも良いのです。

 写経に必要な道具は全て用意していますので、手ぶらでお気軽においで下さい。

◎慈雲寺への公共交通のアクセス
 慈雲寺には十分な駐車場がありませんが、写経の会の時はそれほど多くの方がおいでになるわけではないので、お車でおいでになっても大丈夫です。もちろん、バスもご利用いただけます。
 名鉄有松駅前から、「有松12番 有松町口無池行き 地蔵池経由」に乗ってください。これらのバスに乗り、郷前(ごうまえ)の停留所でお降りください。そのまま道なりに進むと郷前の交差点に出ます。角に鍼灸院があり、その右手の細い坂道を上がると慈雲寺の屋根が見えてきます。
   また、時間はかかりますが、地下鉄の鳴子北駅から出ている「鳴子13番」のバスも郷前に停まります。
●栄のバスターミナルからは森の里団地行きのバスが一時間に一本出ています。この場合は、郷前の停留所から道を戻って郷前の交差点に行ってください。所要時間は約40分
●JRの共和駅からタクシーで5分。市バスはありません。「郷前の交差点近くの慈雲寺」とおっしゃってください。慈雲寺を知らないタクシーの運転手もいますので、その場合は郷前の交差点の鍼灸院で降りてください。鍼灸院からお寺の屋根が見えます

七福神は神様?仏様?・・・1月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のご案内と慈雲寺へのアクセス

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 慈雲寺で毎月行っている「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」では、昨年の11月から連続で日本の神仏習合について考えてきました。その最後は、私たちに最も身近な神仏習合の象徴である七福神信仰を取り上げてみました。

 七福神巡りは日本各地で行われており、名古屋でも笠寺や大須観音などを含む七福神巡りがあります。七福神は「神様」のようですが、祀られているのはお寺の境内がほとんどです。七福神はいったい神様?仏様?そしてどこからおいでになった方々なのでしょう。

 御一緒に七福神の起源を学んでみましょう。

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」1月28日10時より行います。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

◎慈雲寺への交通アクセス
 申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。なるべく公共交通を使っておいでくださいませ。
 名鉄有松駅前から、「有松12番 有松町口無池行き 地蔵池経由」に乗ってください。日曜の9時台は二番乗り場から9時07分と36分に発車します。これらのバスに乗り、郷前(ごうまえ)の停留所でお降りください。そのまま道なりに進むと郷前の交差点に出ます。角に鍼灸院があり、その右手の細い坂道を上がると慈雲寺の屋根が見えてきます。
   また、時間はかかりますが、地下鉄の鳴子北駅から出ている「鳴子13番」のバスも郷前に停まります。日曜は8時45分にバスが出ます。
●栄のバスターミナルからは森の里団地行きのバスが一時間に一本出ています。この場合は、郷前の停留所から道を戻って郷前の交差点に行ってください。日曜は8時50分発があります。所要時間は約40分
●JRの大高駅から緑循環バスの名鉄有松行で郷前に行くことができます。日曜は8時44分と9時44分に出発します。9時台のバスですと10時の開始時間には少し遅れますが、あわてずにおいでください。
●また、同じ緑循環バスの名鉄有松行は南大高駅東にも停車します。9時9分発です。
●JRの共和駅からタクシーで5分。市バスはありません。「郷前の交差点近くの慈雲寺」とおっしゃってください。慈雲寺を知らないタクシーの運転手もいますので、その場合は郷前の交差点の鍼灸院で降りてください。鍼灸院からお寺の屋根が見えますので、右手の細い坂道を上がってください。

出家を考えていらっしゃる方にお勧めの仏教入門書

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 このブログでは、時々、出家について書いています。尼僧として生きることは、誰にでも勧められることではありませんが、女性の「生き方」、「ライフスタイル」の選択肢の一つとして、もっと知られて良いと思っています。

 後継者の問題に悩んでいる尼寺も多いですから、尼僧として生きようと志してくださるかたは基本的には大歓迎です。

 しかし、出家を何か人生の「リセット」の手段のように考えていらっしゃる方(意識的にせよ、無意識にせよ)が少なくないように思えます。「留学でリセット」、「結婚でリセット」、「転職でリセット」・・・リセットの選択肢の一つに「出家」があるとしたら、それがうまくいく確率は極めて低いのではないかと思います。

 私は、出家を考えている方に、まずは「仏教徒」になって欲しいと思っています。仏教の「ものの見方」、「人生のとらえかた」、「判断の基準」など、さまざまな面から仏教に触れ、仏教徒として生きることを選んでから、出家へと段階を進めてはいかがでしょう?

 お釈迦様は悟りに至るたくさんの道をお示しくださいました。日本にもたくさんの宗派があります。善智識(善き導きて)とご縁を結び、自分が心から信じられる教えに出会ってからでも、出家を考えるのは遅くはありません。

 さて、そのための仏教入門書ですが、私のお勧めは春秋社から出版されている城福雅伸さんの『明解 仏教入門』です。

 城福さんは新進気鋭の仏教学者です。『明解 仏教入門』は、仏教というものの基本が平易な言葉で、しかも明確な筋道をたてて語られています。仏教を学ぶ際に必要な基本用語が丁寧に解説されており、仏教的なものの見方、仏教が何を目指している宗教なのかということが、段階的に理解できるように構成されています。

 私は友人の僧侶から、この本のことを教えられ、表紙がボロボロになるほど繰り返して読んでいます。巻末には、城福さんが勧める他の入門書も掲載されているのも有り難いです。

◎今日の写真はカナダのビクトリア市の花景色です。

1月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のご案内と慈雲寺へのアクセス

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 慈雲寺では、毎月一回、身近なことをテーマに仏教の基礎、仏教というものの見方、仏教徒としての生き方などを御一緒に考える会を催しています。

 今月は1月28日10時より行います。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加くださいませ。

 テーマは「七福神って神様?仏様?」です。

 七福神巡りは、お正月や立春の頃に、新しい年の開運を願って七人の神様を巡拝する宗教的な慣習です。江戸時代に爆発的に流行し、今も各地に七福神巡りの巡拝地が残っています。

 七福神は「神様」なのでしょうか?その起源をたどってみると、ヒンズー教の神様であったり、道教の聖者に由来していたり、その御利益もいろいろで、なかなかの謎に満ちています。私たちの最も身近な神様たちについて改めて考えながら、日本人の神仏習合の伝統を振り返ってみましょう。

 なお、慈雲寺で行われる宗教的な行事やお話しの会は全て無料ですが、仏様への御供養やお寺の維持のために御喜捨いただければ有難く存じます。

◎慈雲寺への交通アクセス
 申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。なるべく公共交通を使っておいでくださいませ。
 名鉄有松駅前から、「有松12番 有松町口無池行き 地蔵池経由」に乗ってください。日曜の9時台は二番乗り場から9時07分と36分に発車します。これらのバスに乗り、郷前(ごうまえ)の停留所でお降りください。そのまま道なりに進むと郷前の交差点に出ます。角に鍼灸院があり、その右手の細い坂道を上がると慈雲寺の屋根が見えてきます。
   また、時間はかかりますが、地下鉄の鳴子北駅から出ている「鳴子13番」のバスも郷前に停まります。日曜は8時45分にバスが出ます。
●栄のバスターミナルからは森の里団地行きのバスが一時間に一本出ています。この場合は、郷前の停留所から道を戻って郷前の交差点に行ってください。日曜は8時50分発があります。所要時間は約40分
●JRの大高駅から緑循環バスの名鉄有松行で郷前に行くことができます。日曜は8時44分と9時44分に出発します。9時台のバスですと10時の開始時間には少し遅れますが、あわてずにおいでください。
●また、同じ緑循環バスの名鉄有松行は南大高駅東にも停車します。9時9分発です。
●JRの共和駅からタクシーで5分。市バスはありません。「郷前の交差点近くの慈雲寺」とおっしゃってください。慈雲寺を知らないタクシーの運転手もいますので、その場合は郷前の交差点の鍼灸院で降りてください。鍼灸院からお寺の屋根が見えますので、右手の細い坂道を上がってください。

◎今日の写真はカナダのロッキー山脈の山裾で見た野草です。

オウム真理教事件の全裁判終結のニュースに思う

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 昨日(1月20日)の新聞に、「オウム事件全裁判終結」という記事が出ていました。オウム真理教の事件は、宗教者として決して見逃せない、忘れてはならない事件です。

 「気が狂った人々が宗教に名を借りて、とんでもないことをした事件」という切り捨て方をする人も多いようですが、私は切り捨てや「例外」扱いで済ましてしまってはいけないと思います。何より、「なぜあれほど多くの人々が麻原に従ったのか?」ということについて深く考察する必要があるでしょう。中日新聞の記事によれば、オウム真理教の後継団体は今も活動を続けており、麻原を神格化する動きはより活発化しているそうです。

 なぜ若者がオウム真理教の教えに魅かれたのでしょうか?若者の抱える不安や孤独に既成の宗教が対応できていないからでしょうか?経済問題や病気直しなどで多くの信者を得た新宗教も、巨大化し、「家の宗教化」することで、同じように「現実の悩み、苦しみ」に対応できなくなっているのだと思います。

 そんな時こそ、目先の現世利益ではなく、人間の生きる意味や苦しみの本質的な問題に取り組んできた仏教が力を発揮するはずです。

 オウム真理教事件の影響は「宗教は怖い」「宗教という名の洗脳は怖い」といった、極めて深刻な問題として今に続いています。悩みを抱えながら苦しんでいる若者が僧侶と縁を結び伝統的な仏教に教えを求めるのではなく、ヨガや瞑想といった口当たりの良い言葉に魅かれていくのを僧侶として見過ごしにしてはならないでしょう。

 若者だけではなく、リタイア後も長く続く人生の意味や孤独の問題を抱えるシニアの人々の問題も見過ごせません。

 慈雲寺は小さなお寺ですし、僧侶として情けない資質しか持たない私が住職という心もとない状況ではありますが、じっくり、ゆっくりお釈迦様の教え、阿弥陀仏のお慈悲について、皆さまにお伝えするのが私の役割だと思っています。

 どうか、何か苦しみを抱えていらっしゃるなら、まずは近くのお寺まで散歩に行ってみませんか?静かに仏様に向かって手を合わせることから始めてみることをお勧めしたいと思います。

 慈雲寺の本堂は早朝から日没までいつでも扉を開けています。ご自由に本堂にあがり、阿弥陀様と出会ってください。お茶も用意していますので、ゆっくりくつろいでください。

◎今日の写真は、カナダの西海岸でよく見かけるサーモンベリーの花です。

 

初弘法と四国八十八か所のお砂踏みのお知らせ(慈雲寺へのアクセス)

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 毎月21日は弘法大師のご縁日です。特に1月のご縁日は「初弘法」といって、その日にお参りすると特に御利益があるとされています。

 1月21日10時より、初弘法の短い法要と、弘法大師のお言葉を基にした法話の会をいたします。どなたでも歓迎いたしますので、ぜひご縁を結んでください。

 慈雲寺の弘法大師像は、大師が中国で密教を学ばれて日本に戻った直後ぐらいの、若々しいお姿です。眼もとは生き生きとして力強く、肌もぴかぴかです。肌の悩みに御利益があると言われています。

 また、21日の日中はいつでも、四国八十八か所のお砂踏みを体験していただけます。

 四国の霊場から集めてきたお砂を踏んでいただくと、四国巡礼をしたのと同じ御利益があると言われています。一年の開運や健康を願う良い機会かと思いますので、ぜひお参りください。

◎慈雲寺への交通アクセス
 申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。なるべく公共交通を使っておいでくださいませ。
 名鉄有松駅前から、「有松12番 有松町口無池行き 地蔵池経由」に乗ってください。日曜の9時台は二番乗り場から9時07分と36分に発車します。これらのバスに乗り、郷前(ごうまえ)の停留所でお降りください。そのまま道なりに進むと郷前の交差点に出ます。角に鍼灸院があり、その右手の細い坂道を上がると慈雲寺の屋根が見えてきます。
   また、時間はかかりますが、地下鉄の鳴子北駅から出ている「鳴子13番」のバスも郷前に停まります。日曜は8時45分にバスが出ます。
●栄のバスターミナルからは森の里団地行きのバスが一時間に一本出ています。この場合は、郷前の停留所から道を戻って郷前の交差点に行ってください。日曜は8時50分発があります。所要時間は約40分
●JRの大高駅から緑循環バスの名鉄有松行で郷前に行くことができます。日曜は8時44分と9時44分に出発します。9時台のバスですと10時の開始時間には少し遅れますが、あわてずにおいでください。
●また、同じ緑循環バスの名鉄有松行は南大高駅東にも停車します。9時9分発です。
●JRの共和駅からタクシーで5分。市バスはありません。「郷前の交差点近くの慈雲寺」とおっしゃってください。慈雲寺を知らないタクシーの運転手もいますので、その場合は郷前の交差点の鍼灸院で降りてください。鍼灸院からお寺の屋根が見えます。

 ◎今日の写真は、天才的な書家としても知られる弘法大師が、手足の全てを使って、それぞれ違う文字が書けたという伝説を描いたものです。