慈雲寺の属する西山浄土宗の総本山光明寺は、京都の西山のふもと、長岡京市にあります。奈良から京都へ都が移される直前、短期間「京」があったところです。今でも、住宅の建て替えなどをするときは、必ず発掘調査が行われ、シルクロードを通って運ばれたと思われるガラス器などが発見されたこともあります。
私は10年ほど前から、日本に来るたびに本山に泊まり込んでいろいろとお手伝いをさせていただける(う~~ん、そういうとちょっと嘘かな?ほぼブラブラして過ごしていただけなので)という、理想的な暮らしをしていました。ですから、私にとっては、実家のある東京、40年近く暮らしたカナダのバンクーバー、そして長岡京が第三の故郷です。そして慈雲寺のある桶狭間が私の“終の棲家”になるのですね。
今回は、「広谷放談」という僧侶の勉強会に参加するため本山に行きました。この会は、40年以上前に上田良凖上人という傑出した学僧が、若い学僧を集めて、少しゆるやかな雰囲気の勉強会を催していたということから始まりました。現在は、その上田上人の弟子だった堀本師が伝統を引き継いでいます。
光明寺は秋の紅葉の美しさで知られていますが、紅葉の美しいところは新緑も格別です。紅葉のときのような大混雑はありませんから、心にしみるような翡翠色の若葉を存分に楽しむことができます。今朝はうぐいすが鳴く声があちこちから聞こえます。うぐいすの声というと春先のような感じですが、新緑の木漏れ日を浴びながら聞くうぐいすも良いものです。
・今日の写真は先ほど撮ったばかりの光明寺の新緑です。この一角はテレビや映画の撮影などにも良く使われる江戸時代の建物が並んでいます。