慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

お墓参りには、まず本堂へ

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 今日の写真は、奈良の当麻寺の当麻曼荼羅の復元写真です。オリジナルは国宝ですが、今はほとんど真っ黒で肉眼ではなかなか見ることが難しいのです。

 慈雲寺が属する浄土宗西山派西山浄土宗)は、この曼荼羅曼陀羅)を使って布教する伝統があります。慈雲寺でお彼岸中、御開帳している当麻曼荼羅は、オリジナルの四分の一の大きさです。『観無量寿経』というお経に説かれた極楽の様子が微細に描かれていますので、ぜひご縁を結んでください。拡大鏡も用意していますので、ぜひお近くに寄って細部までご覧ください。

 なお、22日のお彼岸の中日の10時からは、彼岸法要を行います。慈雲寺が属する浄土宗西山派西山浄土宗)の法要の仕方でいたしますが、どの宗派の方、どこの檀家さまでも、また今までどのお寺とご縁の無かった方も、ご遠慮なくご参加ください

 この御開帳は春と秋のお彼岸の時に行っています。お彼岸の時にお墓参りにいらっしゃる方は多いのに、本堂の阿弥陀様にお参りして下さる方が少ないように感じられたので、この曼荼羅をきっかけに、本堂へ上がってくださる方が一人でも増えればと思ったのです。

 このブログにも書きましたが、お彼岸は、この苦しみ多い世界からお浄土へ渡るには、どのようにすれば良いのかということを考えるための宗教行事です。こちら側からは何も用意する必要はなく、すべて阿弥陀様のお慈悲にお任せする、絶対他力の救いに気が付くための、チャンスなのです。

 ぜひ本堂で阿弥陀様に手を合わせ、当麻曼荼羅とご縁を結んでください。

 子孫ができるだけ穏やかで苦しみ少ない生き方をしていることが、なによりのご先祖への御供養なのです。