慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「日常語訳」で読む『スッタニパータ』

先日、栄のブックオフへ行きました。ここは比較的規模が大きいので、良い本とめぐりあえることがしばしば・・・・今回の収穫は『スッタニパータ』の“日常語”訳版です。 『スッタニパータ』は『ダンマパタ』と並んで、最も古い仏教経典の一つです。短い文の中…

お気に入りの絵がすぐそばに!

今日はお世話になっている寺院の先代さまの法事がありました。地図で見ると、すぐ近くに名古屋市美術館があることが分かったので、法事の後に訪ねてみました。 名古屋に住んでもう一年以上たちますが、まだ市内のことはほとんど知りません。歩きまわる精神的…

伝統建築は夏に強い!

今日の名古屋は30度を超える夏日。明日は33度という真夏並みの気温になりそうです。でも、一日中風が吹き、湿度も快適レベル。こういうときは日本の伝統建築は強い。軒が深く、天井が高い本堂はもちろん、客殿も少しも暑苦しくありません。分厚い屋根瓦が熱…

ネパール地震から一か月

お釈迦様の故郷ネパールが壊滅的な大地震に襲われてから今日で一か月です。慈雲寺に設置ていただいた「ネパール地震義捐金募金」の箱には、多くの方からの義捐金が寄せられています。今月末でいったん集計して公益社団法人の「日本ネパール協会」の特別支援…

「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のお知らせと慈雲寺へのアクセス

5月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は5月24日(日曜)午前10時より、慈雲寺本堂で行います。今回のテーマは「仏教の教える“幸福”と“人生の成功”」です。 私たちは何を幸福と感じるのでしょうか?健康、お金、名声、恋人を得ること・・・また、“成功した人…

本堂に冷たい麦茶を用意しました。

昨日、名古屋では気温が30度を超えました。でも、湿度がそれほど高くなければ、慈雲寺のような伝統家屋は案外過ごしやすいのです。日本の伝統家屋は「いかに夏を過ごしやすくするか」が建てるときのポイントで、冬のことは考えていないそうです。そうかぁ・…

逝きし友を送る

昨日はKさんの告別式でした。Kさんは、慈雲寺のすぐそばに住んでいらして、先々代の庵主さまの時代から、このお寺のためにつくして下さった方です。先代さまが亡くなられたときも、お通夜のときに本堂で私と一緒に先代さまご遺体を御護りしてくださいまし…

善光寺の「お数珠頂戴」は特別な宗教体験

ここ数日、いつもは地味なこのブログサイトにたくさんの方が訪問してくださっています。「なぜ?」と気になるほど・・・ このブログにはアクセスの内容を解析する機能のあるので、訪問してくださる方が、どのページを見てくださっているのかがわかります。そ…

自己顕示欲をくすぐられる?!

先日、お寺にある雑誌社から電話がありました。開口一番「コミュニティのリーダーの方を対象にしてインタビューをさせていただいています。対談のお相手は○○さんという女優さんです。」とおっしゃるので、いつ私がコミュニティのリーダーになったんだ?と疑…

「入棺体験」で松坂牛すきやきセットが当たる?!

金曜、土曜の新聞には、いつもにも増して広告がたくさん入ってきます。週末のおでかけついでに自動車やマンションを見に行くというわけですね。毎週、私が注目しているのは葬儀会館の広告です。今朝入っていたチラシによると、ある葬儀会館で「家族葬の相談…

プラスチックごみの日はちょっと恥ずかしい

日本に戻ってきて、一番とまどったのがゴミ捨てです。お寺には「とりあえず置いておきましょう」と言えるスペースがたくさんあるので、何十年もの間に溜まったものがたくさん。ゴミと言えば言えるし、いつか使えるものといえば言えるし・・・カナダにいると…

新緑の光明寺でお勉強会 Part1

慈雲寺の属する西山浄土宗の総本山光明寺は、京都の西山のふもと、長岡京市にあります。奈良から京都へ都が移される直前、短期間「京」があったところです。今でも、住宅の建て替えなどをするときは、必ず発掘調査が行われ、シルクロードを通って運ばれたと…

「戦闘のできる国」へ向かうのでしょうか?

先ほど、山門を開け、新聞を取りに行きました。私は毎朝、境内を横切って山門に向かう短い散歩(??)が大好きです。鳥の声がきこえ、朝の光が差し込むのを見ながら、ほんの数十歩の散歩ですけれど・・・ しかし、新聞一面の見出しを見たとたん気持ちが暗く…

桶狭間古戦場跡で詩吟

慈雲寺は桶狭間の戦いで知られる地域に位置しています。この戦いが信長の日本統一への第一歩であり、その意味では近世の幕開けの舞台となったのです。正直言うと、今まではあまり戦国時代の歴史には興味がなかったのですが、自分の「終の棲家」になるであろ…

庭の花を摘む幸せ

梅から始まって水仙、木瓜、つつじ、シャクヤクなどなど、寺の庭にはさまざまな花が咲いています。去年も同じように花は咲いていたはずなのですが・・・記憶が無い・・先代さまの葬儀から、中陰、忌明け、百箇日の法要と、何もかもが初めての経験。住職にし…

法事のお食事はお寺の客殿で

先日、ある方の十三回忌の法要を慈雲寺で勤めさせていただきました。私は慈雲寺に赴任して、まだ一年と少しですが、その間にいくつかの法事を勤めさせていただきました。法事の後には、ご親戚の方々が集まってお食事をなさるのが慣習になっています。この場…

「アイボ」に仏性はあるのか?! Part 2

5月4日に書いたPart 1の続きです。 昨日も今日も「アイボ」には仏性があるのか?と考えながら過ごしていたら、うかつに蜂に近づいてしまったらしく、刺されてしまいました。今日は祝日で近所のお医者さんはお休み。今、私の手は破裂しそうに腫れています。…

「アイボ」に仏性はあるのか?! Part 1

『月刊住職』という業界誌(??)を毎月愛読しています。仏教各派、また日本の仏教界全般が抱えるさまざまな問題(お寺の維持とか布教とか)をとりあげていて、毎号なかなか読み応えがあります。 その雑誌の5月号の最初のページ。見出しは「アイボも成仏す…

日本国憲法の前文をもう一度読んでみました

今日は憲法記念日でした。私の一日は特別なこともなく、庭の雑草を取ったり、明後日の法事の用意をしたりで静かに過ぎていきました。でも、夕食が終わってホッとした気分になったとき、ふと思いついて日本国憲法を読んでみました。 私は大学は法学部で法哲学…

お線香のお供えは大歓迎

先日、外出からもどると本堂の前に桐の箱に入ったお線香が供えられていました。外側の紙包みは破れているし、中の箱に貼られたセロテープも黄ばんでいます。どうやら少し古いもののようです。 もしかしたら、「お掃除をしていたら棚の奥から古いお線香が出て…

抑留死者の菩提を祈る

今朝の中日新聞のトップ記事は厚生労働省が、「第二次大戦後に旧ソ連によって抑留されていた日本人兵士で収容所などで亡くなった方の名簿を発表した」というものでした。その数は1万723人ですが、個人が特定できない人も数多く残されているようです。 私は昨…