パラリンピックの出場権をかけたボッチャという競技の国際大会が先日、コロンビアのキトという都市で開かれました。日本からも3人の選手が参加し、私も通訳として同行させていただきました。大会の公式言語は英語ですが、スペイン語を話す人がほとんどでしたから、私はあまり役に立たなかったのですが・・・・
コロンビアは日本にはあまり馴染みのない国ですが、戦前には日本から移民した人もたくさんいます。また麻薬などのことで、危険視するようなこともしばしば聞きますし、外務省の旅行アドバイスでも要注意地帯とされています。インターネットで調べてみると、なんと、「世界で6番目に危険な町」と書いてあるではありませんか!
しかし、数年前に旅行業界の見本市のようなところの取材をしたとき、コロンビアの観光局も展示をしていて、そこで配られていた袋には「コロンビアで唯一危険なことと言えば、コロンビアから離れがたくなってしまうことです」という、素晴らしいキャッチコピーが書かれていたのが強く印象に残っています。「コロンビアは危ない」というイメージを正面から否定するのではなく、一ひねりして逆手にとっているのが面白いと思いました。
ここ数年、パラリンピック関係のお仕事を年に数回させていただくのですが、もちろん観光は日程に入っていません。しかし、朝の散歩や数時間の自由時間に街を散策するのは楽しみです。今回は”危険な”ところなので、独り歩きなど無理かと思っていました。しかし、滞在したホテルの周辺はお屋敷町で、緑も多く、歩道の掃除も行き届いていて、歩いていても怖いという感じは全くありませんでした。あちこちに警官がいたせいなのでしょうか?警官を大量に配置して、治安をよくしようとしている???
ともかく、本当に「帰りたくなくなる危険」がある町でした。
◎今日の写真はコロンビアのキト市の旧市街にある15世紀の修道院です。博物館になっていますが、建物の奥には今も修道女が暮らしているすです。