ここ数日、原稿の締め切りや法事が重なり、新聞もテレビも見ることができませんでした。昨夜になって、ようやく落ち着いて新聞を読むことができました。
途上国での生活はビジネスであれ援助事業であれ、さまざまな困難が続くものでしょう。懸命に役割を果たそうとした方々がこのような状況で亡くなられたことは、まことに残念ですし、ご家族や縁者の悲しみも深いことでしょう。
朝のお勤めの時に、ご冥福を祈らせていただきました。
新聞は中日新聞しか読んでいないのですが、さまざまな疑問がわいてきました。続報を待っていたのですが、今朝の記事は大分トーンが下がってしまっている印象です。
政府の対応にはどうも納得がいきません。記者会見の様子などをみると、もうすでに「終わったこと」になっている印象です。選挙期間中なので大事にしたくないのでしょうか?
しかし、ダッカの事件では日本人が名指しで殺害されたことは非常に重要と思われます。これに対し「邦人には指一本触れさせない」という首相の妙に猛々しい調子の発言が気になります。安保法案の成立を強行し、憲法改定にもちこもうとする現政府や与党の姿勢が、今回の事件に大きくかかわっているのではないかと思わないではいられません。
イスラエルを強く支持する首相の発言や「海外で戦争ができる軍隊」の存在をアッピールしていけば、日本を「敵」と見做す人々やこれからどんどん増えてくることでしょう。国内でも貧富の差が広がり、閉塞的な格差社会が続けば、暴力による反社会的行為は他人事では済まないでしょう。私はアメリカに取材にいく度に、格差社会の悲惨さを見て来ました。
また、私たちは「憲法九条に守られてきた」ということを忘れてはならないと思います。。そして「殺してはならない。殺させてはならない。」という仏教徒の基本的な戒めを忘れてはなりません。
◎今日の写真はインドのインダス川の夜明けです。