今朝の中日新聞の一面は、核廃絶国際キャンペーン(ICAN)に今年のノーベル平和賞が授与されることになったというニュースでした。ICANは日本からも7つの団体が参加している国際NGO組織です。
この組織については、名前を耳にしたことはありますが、具体的にどういう活動をしてきたのか詳しく知らなかったので、今朝の記事はとても興味深く読みました。
核兵器を非合法化し、世界から廃絶していくという運動は、唯一の被爆国である日本こそが、そのリーダーシップを取るべきだと思います。しかし、日本は核兵器禁止条約にも参加せず、今はいたずらに「北朝鮮の悪」を強調して、「核兵器もやむなし」という雰囲気を作ろうとしているように思えます。
この時期にノーベル賞の選考委員がICANを選んだのは、一つの大きな見識であり、世界は「アメリカの言うことを聞いていればよい」と思う人たちばかりではないのだというメッセージではないでしょうか?
仏教徒は、できる限り殺生を避けなければなりません。とりわけ人殺しは、どのような理由があれ、ゆるされるべきではないのです。大量に、無差別に、人や他の生物の命を殺傷する核兵器は、人類の愚かさの象徴でしかありません。ICANの受賞をきっかけに、被爆国の人間として、私たちがいかに行動すべきかを改めて考えてみたいものです。
今朝の勤行は、原爆によって亡くなられた方々をご冥福をお祈りしました。