慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、12月15日(日)10時より行います。テーマは、「『一枚起請文』に学ぶ法然上人の教え」です。どなたでも歓迎いたします。」お気軽にご参加ください。

竹の子をゆでて幸せな雨の日

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 今、外は土砂降りです。生まれたばかりのメダカの赤ちゃんがいる水鉢を屋根の下に移したり、本堂の雨漏りの様子を見たり、けっこう朝から忙しい週末になりました。

 そして、昨日いただいた竹の子を茹で始めたところです。いただいてすぐに茹でるべきでしたが・・・・・

 私は竹の子が大好きです。慈雲寺の属する浄土宗西山派西山浄土宗)の総本山光明寺京都府長岡京にあります。長岡京は竹の子の名産地。収穫の季節になると、あく抜きをしなくても良いほど新鮮な竹の子を食べさせてもらえました。

 光明寺の直檀家のかたがたがお供えしてくださるのです。とびきりおいしい竹の子のおかげで、すっかり竹の子好きになった私・・・慈雲寺に来てからも、竹の子のお供えがあると、阿弥陀様へのお供えもそこそこに、お下がりをいただいてしまいます。

 

 お寺では、「お仏飯のお下がりをいただく暮らし」が基本です。慈雲寺の周辺では、自分の家庭で食べる野菜は自分で作るという方がまだたくさんいらっしゃいますから、作物ができるとお寺にお供えしてくださるのです。

 お米も、収穫して最初の新米をお寺に持ってきてくださいます。

 季節を感じながら暮らせることはとても嬉しい。毎月、お墓参りの後に庫裏に立ち寄ってくださって、お寿司を差し入れしてくださるかたも!手作りのクッキーやら、新しいレシピの試作品(?)もお供えしていただけます。こんなときは、阿弥陀様へのお供えは3分ぐらい?阿弥陀様も、「もう少し香りだけでもかがせて!」とおっしゃっているかもしれません。

 

 このようなお供えは、「布施」という修行です。大切な労働やお金を使って得たものを仏様にお供えし、僧侶に施すことは、煩悩から離れる修行に他ならないからです。

 これに対して、僧侶は「法施」をさせていただくことが大切です。仏様の教え(真理=法)を伝え、誰もが心安らかに生きていくために役立つことをさせてもらうのが、僧侶にとっての修行、法施という布施行なのです。

 う~~ん・・・私は今のところろくに法施できてないなぁ。

 

 竹の子が茹で上がったら、傘をさしてご近所の花屋さんに仏花を買いにいきましょう。