慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

一に掃除、二に掃除、三四が無くて五に掃除

 このところ色々と準備しなければならないことが重なって、家の中がいつもにも増して乱雑になってしまいました。

 僧侶の資質ということを考えるとき、あれこれと思いはあるのですが、大切なことの一つが「掃除が苦にならない」とか「整理整頓が好き」ではないかと思っています。

 多くのお寺で僧侶の心得として第一に挙げているのが「掃除」です。「一に掃除、二に掃除、三四がなくて五に掃除」とまでいう僧侶もいるほどです。

 私は、この「掃除」への心得は納得のいくものだと思っています。心理学の研究でも、「部屋の状態は心の状態を現す」と言われているようです。部屋の中が乱雑なのは、心も乱雑ということなのでしょう。

 恥ずかしいことながら、私の部屋はまさに、私の乱雑な心、迷いの多い心を象徴するようです。毎日、「今日こそは勉強部屋を片付けるぞ!」と決意だけはするのですが、挫折の連続です。ひょっとしたら、整わない心のままでは部屋の片づけもできないのかも?

 

 先日、友人に連れられて食事にでかけました。京料理のお店。座席は十数人という小さなお店で料理人と配膳係りの二人でまわしていいるようでした。

 料理は美味しく、器にも細かい配慮がされていて、十分に楽しめるはずでした。しかし、なんだか心が落ち着きませんでした。食事をしている人は、皆静かに会話をして「落ち着ける」雰囲気のはずなのですが・・・・店内を見渡して、気が付いたのは、整理整頓が行き届いていないのでした。清潔という面では問題はないのですが、なんだか店内がごたごたしているのです。にぎやかな居酒屋だったら気にもならないでしょうが、京料理メインの小料理屋では、細かいところまで配慮した「すっきりした店内」というのが大事なのだと思いました。

 おそらく原因は人手不足。繁盛しているだけに、二人で回すのは難しいのでしょう。

 

 う~~ん・・・・お寺こそ、すっきり綺麗でないとだめですよね。幸い、慈雲寺の弟子二人は整理整頓が苦にならない性格のようですが。