慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

静かに、お釈迦様のご生誕を祝う・・・嬉しい一日でした。

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 上の写真は、昨日、四苦八苦して花を飾った花御堂です。今朝、この花御堂を本堂の階段の下に移し、お参りに来て下さった方々に、お釈迦様のご生誕像に甘茶をかけていただけるように設えました。

 そして、本物の甘茶づるを煎じた甘茶を魔法瓶にいっぱいつくり。「甘茶を召し上がって下さい。」と張り紙を出して、本堂に置いておきました。何人の方が本堂に上がって一服して下さるかしら?と楽しみにしていたところ、夕方、見てみると魔法瓶は空っぽ!お茶碗も20ほど残されていました。

 たくさんの方が甘茶を飲んでくださって、嬉しい!

 花まつりは、稚児行列がでたり、子供たちでにぎわう数少ない仏教行事の一つです。慈雲寺でも、先々代さんの時代には、「大きな象の人形を借りてきて(?)それに乗って遊んだことがある。」とご近所のシニアの方から聞きました。私の代になってからは、花御堂と甘茶だけ・・・すぐに華やかなイベント化するのは難しいですが、毎年、少しずつ皆さんに「灌仏会」(花まつり)のことを知っていただけると良いなぁと思っています。

 灌仏会の法要では、お子さんたちの健やかな成長を祈ります。子供たちの心の成長に、もっとお寺が役に立つと良いと願っています。

 去年はお菓子を用意したのですが、アレルギーが心配な方もいるとのことなので、今年はお子さんたちのために、車のライトを反射するリフレクターをプレゼントすることにしました。交通安全のお守りになっています。一応(?)慈雲寺の弘法さまの前で御祈祷済みです。これも用意したものの半分近く持っていっていただけました。これも嬉しい。

 また、今日は大人の方々と「灌仏会」とは何か? お釈迦様がお生まれになった意義とはなにか?出家されるまでのお釈迦様の暮らし・・・などについて甘茶を飲みながらお話しすることもできました。

 華やかではないけれど、お釈迦様のご生誕を祝うにふさわしい嬉しい一日になりました。

◎甘茶は、お釈迦様が誕生したとき、天から甘露の雨が降ったという伝承に基づいています。甘茶をお釈迦様の生誕像に注ぐので、「灌仏会」といいます。