慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、12月15日(日)10時より行います。テーマは、「『一枚起請文』に学ぶ法然上人の教え」です。どなたでも歓迎いたします。」お気軽にご参加ください。

お彼岸中は、「当麻曼荼羅」の御開帳をいたします。美しい極楽の様子を描いた曼荼羅です。ぜひご縁を結んで下さい。

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 先日、「二河白道図」の絵解き説教を聴かせていただいたとき、聴衆から「極楽が本当に良いところなのかどうかわからない。」という質問が出ました。面白い質問ですね。お説教師さんも「私も行ったことがないので、絶対とはいえませんが・・・」と正直に(ちょっと困ったお顔で)答えていらっしゃいました。

 『観無量寿経』によれば、それぞれの仏さまはお浄土をお造りになっているそうです。阿弥陀仏は、法蔵菩薩として修行をしていたとき、膨大な数の浄土を見て、その特徴を学び、それぞれの良いところを集めて、最も優れた、最も美しい、そして全ての衆生がもれなく迎え取ってもらえる「極楽」という浄土を造ることになさったのです。

 ですから、極楽は全ての浄土よりも、さらに良いところなのです。

 極楽の様子は『阿弥陀経』や『観無量寿経』、『無量寿経』などに詳しく述べられています。特に、『観無量寿経』でお釈迦さまが語られたお浄土をビジュアルで表現したのが、奈良の当麻寺に伝わる国宝の「当麻曼荼羅」です。

 原本は巨大なものですが、その四分の一の大きさで模写したものが、慈雲寺に伝えられています。春と秋のお彼岸の期間中、この曼荼羅を御開帳いたします。ぜひお参りになってご縁を結んでください。

 

 拡大鏡もご用意いたしますので、すぐ近くで極楽の様子をじっくりと眺めてください。極楽に迎え取られたご先祖さまが、とても幸せに暮らしていることを感じていただけると思います。

◎今日の写真は、インターネットの無料画像からお借りしたものです。慈雲寺のものと基本的は構図は同じです。