慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

明道尼の思いを受け継いでみたい・・・・お茶の接待あります

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田中健三著『豊明郷土絵図 二』より 「落合の茶所と明道尼」

 

 慈雲寺の門に「慈雲寺文庫」を開設してから一年以上になります。この文庫は、いつでも誰でも貸し出しOK。読み終わったら返却して下さっても良いし、誰か別の方に渡して下さっても良い。自分が処分したい本との交換も大歓迎です。

 本棚を寄付して下さった方もあって、なかなか盛況です。思わぬ本にも出合えるので、私もニコニコ。

 その慈雲寺文庫に、先日、重たい本が何冊か置かれていました。そのうちの二冊が、『豊明郷土絵図』です。慈雲寺は名古屋市の東端に位置していて、数百メートル先は豊明市。昭和63年に発行されたこの本には、慈雲寺周辺の歴史や習慣などが、著者の田中健三さんのほっこりするような絵とともに語られています。ぱらぱらと読むだけで楽しい!

 取り上げられている話題は多岐にわたっていますが、そのひとつが明道尼さんの話です。この尼僧さまは、幕末の安政年間に豊明郷の落合村の庵で暮らしていた方のようです、

 明道尼は、この庵で観音さまを御護りしながら、東海道を旅する人にお茶の接待をしていたのだそうです。炎天下や極寒の時期に街道を旅する人たちは、この尼僧様のお茶をとてもありがたいと感じていたようです。

 明道さまも、街道を行き来する人たちとの話を楽しんだことでしょう。

 

 慈雲寺でも、冷たいお茶の用意がしてあります。本堂に上がって、阿弥陀様と一緒に一服してください。塩分補給の飴やお菓子も用意してあります。

 どうぞ、どなたでもご遠慮なく・・・・ 庫裏にお声がけしてくだされば、なお嬉しいです。

 

 明道尼の思いを受け継いでいきたいものです。