上の写真はインターネットからお借りした、第二次大戦直後のこどもたちの様子です。
いつもなら、ご近所のお寺の棚経のお手伝いをさせていただくので、15日はすっかりへたばって何も考えられないのですが、今年からお手伝いが無くなったので、少し余裕のあるお盆でした。
気持ちに少し余裕があったので、終戦記念日は簡単なものながら戦没者のご供養をさせていただき色々と戦争について考えながら過ごしました。
以前にも何回か書きましたが、第二次世界大戦を実体験した世代が年々少なくなっている今、「体験を語り継ぐ」ことの大切さが増々大きくなっています。
そして、実体験者だけでなく、私は「兵士の子供」の体験もぜひ残して欲しいと思っています。
私はまさに「兵士の子供」です。私の父はインドネシアで終戦を迎え、収容所で抑留生活を数年送ったのち、インドネシアの独立戦争に加わったのちに帰国しました。帰国後しばらくして母と出会い、結婚。そして私が生まれました。
父は寡黙な人で、声を上げて笑ったのを見たことがありませんでした。しかし、父の実家で見た父の戦前の写真はどれも大きく口を開けて笑っていました。祖母は「正男は笑い上戸だったから」と言っていて、それを聞いた私はかなりショックを受けました。
戦争が父の性格を変えてしまったのが明らかだったからです。
父は戦争の体験についてほとんど語りませんでしたが、「戦地では誠実な人間から死んでいく。生き残ったやつはなんらかのずるをしている」と言ったことがあります。
父が心に抱えている重くて暗いものは、妻である私の母はもちろん、私や弟にも深い影響を及ぼしているはずです。
ベトナム戦争以後、戦争によるPTSDの研究が進んできましたが、第二次大戦の兵士たちのPTSD,そしてそれを抱えた元兵士の子供たちへの影響の研究はなされてきたのでしょうか?(つづく)