慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

旅に行かれないから「極楽」見物Part 3・・・・早朝に大仏様を独り占め!

 

 奈良博物館で「當麻曼荼羅」を満喫して、極楽旅も終了・・・そのまま名古屋へ戻ることもできたのですが、極楽旅でとびきりおおらかな心持になっていた私は、宇宙旅行にも行きたくなって、奈良に一泊することにしました。

 

 お目当ては東大寺です。コロナ禍でだいぶ静かになった東大寺ですが、修学旅行もぼつぼつ再開され始めましたから、昼間でかけたのでは「宇宙旅行」の気分にはなれません。

 実は東大寺大仏殿は朝7時半からお参りさせていただけるのです。市内のホテルに泊まって、開門前には境内で待ってみましょう。

 ひっそりと係りの人が入山の窓口を開けると、中に入ったのは私一人!久しぶりにお会いする大仏様を独り占めでした!

 

 東大寺華厳宗の総本山で、その御本尊、大仏さまは、「毘盧遮那」(びるしゃなぶつ)です。 毘盧遮那とは、サンスクリット語でヴァイローチャナの音訳で「宇宙の隅々を照らす無限の光」を意味します。 

 巨大な仏様を見上げていると、広大な宇宙に満ち満ちている仏の慈悲を感じさせてもらえるような気がします。ましてや、その日の朝は大仏様と一対一!なんとも贅沢な宇宙旅行でした。

 

 じつは、私は昔、恩師の案内でこの大仏さまの台座まで登らせてもらったことがあります。その時はただただその大きさに圧倒されましたが、友達とワイワイおしゃべりしながら(いや、一応調査の名目だったので、おしゃべりではなく「検討」ですかね)だったので、「一対一」の感動とは全く異質のものでした。

 

 他のお寺は、一般の拝観は9時からというところが多いので、この東大寺の7時半は特別です。早朝の光に浮かび上がる大仏様は特別味わいも深く、ご縁も深まるような気がしました。

 ぜひ皆様にもおすすめします。

 

 あ、そうそう鹿たちも朝はのんびりしたようすでエレガントな姿を見せてくれますよ。餌の鹿せんべいを狙って突進してきたりしませんでした。