慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

西国観音巡礼再開しました Part 1

 紀三井寺の千手観音さま。100円の入館料でお顔のすぐそばでお参りできます。

 

 昨年の秋から始めた西国三十三観音の巡礼・・・と言っても、毎月の巡拝ツアーに入るだけなのでほとんど苦労なし。今年の春までは順調に毎月お参りに行っていたのですが、暑くなって挫折。ほとんど苦労無しと言っても、今回お参りした紀三井寺は、231段の急な階段を登らないと本堂にたどり着けない。山道をけっこう歩かなければならない寺院も多く、マスクを着けたまま真夏の参拝は無理と諦めました。

 一応は心願があって巡礼をスタートしたのですが、「暑い」とか「息苦しい」程度で挫折しては観音様のご加護もいただけないかもしれません。反対に、そんな情けない凡夫だからこそ、観音様が千の手に持ったさまざまな道具を駆使して救ってくださろうとしているのかもしれません(いや、勝手な解釈過ぎるか・・・)

 

 というわけで、涼しくなってきたので、先月から月一のペースで巡礼を再開しています。今月は和歌山県紀三井寺粉河寺でした。

 和歌山県のお寺には時々お説教に呼んでいただいているので、その前後のスケジュールに自分だけの「観光」も入れています。紀三井寺も何度か訪れたことがあるのですが、御朱印をいただいたことはなかったし、「巡礼」という立ち位置からのお参りは、ずいぶん気持ちが違うものだと思いました。

 

 息を切らせて階段を上がると、そこには日本遺産に指定された「和歌の浦」の景色を高所から眺められるというご利益がすでに待っていました。100円払って、日本一という巨大な千手観音をお祀りした新仏殿に登れば、さらに雄大な景色を眺めることができます。

 お参りした日は天気も良かったし、和歌の浦の美しさも格別だったはずですが、「巡礼」となると、以前に訪れた時とは気持ちが違い、「景色よりもお参り」という気分になったのが不思議でした。