私は25年前から旅行ライターの仕事で糊口をしのいでいます。世間に名前が知られるようなものはありませんが、それほど苦労せずに、なんとか飢え死にしない程度の仕事はいただけていて、ライターとしてはとても幸せな状況です。
旅行ガイド本は7冊出版していただき、そこそこ売れたのですが、ガイド本は再版されない限りは一年で本屋から消えてしまいます。ましてや雑誌に書いた記事や、観光局などの出版物は、すぐに「この世」から消えてしまうのです。それは哀しいことではありますが、もともと旅行ライターの書くものは「芸術」ではなく「情報」ですから仕方がないのです。
さて、今日は朝からとても涼しい風が吹き、お盆で少々疲れた体をノンビリ休めながらインターネットであちこちの記事を眺めていました。その時、何の気なしに「宮田麻未、ハワイ」で検索してみると・・・10年前に書いた記事がネット上に生き続けていました。ビックリ!
この記事はハワイが州に昇格して50周年の記念イベントの一つとしてハワイ観光局が行った、「日本人観光客を呼び戻せ」キャンペーンの一つでした。当時のハワイは「沖縄がライバル」というほど、日本人観光客のハワイ離れに危機感をいだいており、いくつかのてこ入れ策を行っていました。
当時私はトラベルビジョンという旅行業界の専門誌(インターネット版)に、時々記事を書かせていただいていました。この時は、旅行業界の方々のために、改めて「観光」の側面からハワイの歴史を眺めなおし、今後のツアー企画の参考や、お客様にハワイ旅行を勧めるときのネタにしてもらおうという意図で書いたものです。
5回に分けた長文の記事で、読み返してみると、なんだか大学の観光科の学生の卒論みたいな感じです。でも、けっこう頑張って書いた記事が、こうしてネットの世界に生きていたことが、なんだか嬉しく思いました。
ハワイに興味がある方は、よろしければ覗いてみてください。
www.travelvision.co.jp/hawaii/2009/anniversary/1.html
私はハワイへは、この記事を書くまで行ったことがありませんでした。なんだか、行きそびれたというか、「いまさら」という感じもあったのです。しかし、この記事がきっかけになって、この年と翌年、何度もハワイへ行く仕事が入るという不思議な体験をしました。
◎今日の写真は、インターネットの無料画像からお借りしたダイヤモンドヘッドの風景です。