6月27日10時より、慈雲寺の本堂で「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」を行います。講座という名前はついていますが、お気軽に聞いていただけるお話を心がけています。どなたでも歓迎いたします。
今月は葬送儀礼の歴史や世界各地の人々が埋葬やお墓をどう考えているのか、お話させていただきたいと思います。
私は、在家の出身でお寺とは遠く離れた環境で育ちました。しかし、お墓参りはいつでも「楽しい家族イベント」でした。今でも、叔母や従兄弟たちと一緒にお墓参りをするのは、暑さややぶ蚊の苦労を別にしても楽しみです。
ですから、「残される家族に迷惑をかけたくない」という心遣い(?)で、お墓について悩んでいる方のお話を聞くたびに、適切なアドバイスができるのか躊躇する思いがあります。
お墓はけして「負の遺産」ではありません。長い歴史の中で、一般人が「代々受け継ぐ墓」を持てるようになったのは、実はこの100年ほどのことなのです。経済的な基盤の成長、社会的な自由と平等など、長い間、先人たちが多くの努力を積み重ねた結果です。
墓を受け継ぐこと、葬儀や埋葬の意義についてご一緒に考えてみましょう。
お気軽にご参加ください。