慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

お盆はいつ? 

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ローマの市営動物園で見たオオトカゲ(??コモドドランゴンかなぁ??)です。私は爬虫類が結構好き。お寺にやってくるヤモリたちとも仲良しです。

 

 来月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は7月25日の10時より行います。テーマはお盆の意義とその迎え方」です。

 

 お盆は、『盂蘭盆経』という経典に基づいて行われる仏教行事です。仏教の行事ではあるのですが、中国の道教の先祖崇拝や、日本の神道的な先祖と子孫との交流の考え方など、さまざまな宗教的な慣習が習合したものといえるでしょう。

 詳しくは来月お話いたしますが、まず第一に「お盆はいつ?」かという疑問です。伝統的には7月13日に先祖を迎え、16日の送り火で送りだすことになります。

 しかし、この日付は太陰暦に基づいています。いわゆる旧暦ですね。

 日本で、太陽暦が公式な暦とされるとすぐ、東京を中心とした関東地域では新暦の7月13日から15日がお盆として定着するようになりました。

 慈雲寺のある尾張地方では、8月13日~15日が一般的です。新暦と旧暦には約一ヶ月の違いがあるからでしょう。しかし、これは少しおかしい。旧暦にしたがうなら、毎年日付は変わるはずです。

 今年の旧暦7月13日は、新暦の8月20日です。沖縄では、今も、きちんと旧暦にあわせてお盆の行事をおこなうそうです。

 

 浄土教の立場から言えば、極楽へ往生した人は、時間や場所の制限から自由になり、いつでも、どこへでも行くことができます。家族が祖先を思うとき、祖先は必ずそれに応えてくれるのです。一年に一度しか帰ってこられないわけではありません。

 では、いったいお盆はなんのためにあるのでしょう?

 ご一緒に考えてみましょう。