「庵主さまぁ、今度の選挙は誰にいれるかね?」
今朝、境内の掃除をしていたら、犬の散歩の途中で時々お寺に寄ってくださるHさんがニコニコしながら話しかけてくれました。
宗教は、政治とできるだけ切り離しておくのが民主主義の原則です。もちろん、公明党と創価学会、自民党と統一教会や日本会議との関係を考えれば、現実はしっかり結びついています。当然のごとく、野党でも宗教団体との結びつきは票田として大切にしているでしょう。
人間の苦しみに正面から向き合うのが仏教の基本ですから、社会のありさまには当然深い関心があるし、政治にも目をそむけるわけにはいきません。
しかし、政治的、思想的にどのような考えを持っている方でも、慈雲寺は大歓迎ですので、慈雲寺の住職として、どの政党、どの政治家を選ぶのかを公にすることは控えたいと思います
でも、選挙は行きますよ!
コロナ禍の稚拙な対応や利権まみれのオリンピックの強行、「親がちゃ論」が生まれるほどの社会格差をみて批判する人は多いでしょうが、それを許してきたのは私たちです。
民主主義は、選挙で国民が自分たちの意思を示すというのが第一歩です。50%近くの人が選挙に行かないのに、文句ばかり言うわけにはいかないでしょう。
もちろん、今の政権に有利な選挙制度という指摘もあるので、「どうせ投票しても」という無力感、「投票したい人がいない」という不満もあるでしょう。それでも、やはり、まずは投票です。
幸いなことに、今はネットで何度も各党の党首の演説や討論会の様子を見ることができます。新聞も数紙を比べてみるといろいろと面白いことに気がつくでしょう。