少しの恩返しもできないほど深い御恩を受けた方がいます。今の私があるのは、この方から仕事をいただき、仕事のやり方を教えていただき、旅行ライターとして自立できるまで見守って下さったお陰です。
それにも関わらず、その方の会社との契約が切られてからはお会いする機会も自然に消えていきました。でも、思い返してみると、「自然に」消えていったわけではありません。仕事上のご縁が切れたなら、よけいに「恩人」としての敬意は保つべきだったし、ご縁を深めていくべきだったと思います。仕事のご縁が切れたからこそ、良き「友人」になれたかもしれないのに・・・
私の心の中には、いつも「社長はどうしていらっしゃるだろう?」という気持ちがありました。しかし、行動に出ることはありませんでした。そして、ご縁の結びなおしの機会は、恩人の逝去と共に消えてしまいました。
何かのきっかけでご縁が薄くなったり、切れてしまった方がいたとして、もし「ご縁の結びなおし」を思い立ったら、ぜひその日のうちに行動しましょう。自筆の手紙が一番だとは思いますが、手紙を書くことが障害になるなら、メールでも電話でも良いはずです。ともかく「今日、今すぐに」行動することが大切です。
短い電話が、またご縁を復活させてくれるかもしれません。
私はこれから長い間、恩人に電話をしなかったことを後悔し続けるでしょうが、これをきっかけに、もっとこまめに人間関係の見直しというかメンテナンスというか、ご縁の結びなおしをしていこうと思っています。