慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、11月17日(日)10時より行います。テーマは「法事の意義と心得」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

大忙しの10月。梶取でお話させていただけました!

 上の写真は、和歌山市梶取にある総持寺という寺院です。

 私の属する浄土宗西山派西山浄土宗)は、和歌山県に多くの末寺があります。人々の信仰心も篤いことで知られています。その中心となっているのが、この総持寺です。「かんどりさん」という愛称で親しまれています。

 私は、和歌山県の南部町にある極楽寺で得度させていただきました。極楽寺の住職だった橋本随暢師は説教師として有名な方で、師がお説教をする時は、500人以上の人が集まれる、この総持寺の本堂がいつも一杯になり縁側まで人で埋まったそうです。

 私が説教師の道を歩み始めた時、師僧は「梶取に呼ばれて説教させてもらえるようになったら一人前。そうしたらステーキおごってあげるよ」と笑っていました。

 残念ながら、私は師僧が存命中に梶取にご縁をいただくことはできませんでした。しかし、先日、和歌山の青年僧の方々が主催する「念仏と講演の会」に、講師として読んでいただきました。

 説教師として呼ばれたわけではないので、まだ師僧の「御褒美」をいただくことはできないかもしれませんが、本堂ぎっしり(主催者の発表では500名)の方々に私の話を聞いていただきました。

 話題は「終活」。本当の終活は「生死のプロ」である宗教者に生きること、死のことを相談することから始めてはどうかというおすすめです。

 カナダの人々の終活や「老後」の暮らし方などもご紹介しながらお話しました。宗教的は終活については、これからの私のテーマにしようと思っています。

 しかし、今回は構成が十分に練られていなかったと感じました。いつものお説教は60分が一コマですが、今回は90分の講演。流れがうまく行きませんでした。

 反省点が山ほどあって、帰りの新幹線の中ですっかりうなだれてしまいました。

 師僧にステーキをおごっていただけるには、もうしばらくかかりそうです。