まずは、北極海の夏の海をご覧ください。遠くに見えるのは氷山です。ちょっと涼んでいただけましたか?
今日は、毎月行っている「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」の日でした。気温は37度まで上がる予想でしたから、おいでになる方はそれほど多くないのでは・・・と思っていました。
私の最初の師僧だった橋本随暢上人は、宗門屈指の説教師でした。師僧は「お説教に来て下さる方が、二人でも一人でも、百人でも同じ気持ちでお説教しなさい。だれも来て下さらなかったら、御本尊さまに聞いていただきなさい。」といつもおっしゃっていました。
ですから、何人来て下さっても嬉しい・・・という気持ちでお待ちしていたのですが、短いお経をあげて振り返ったら、なんと30人ぐらいの方がいらしていました。正直、びっくり。そして、なんだかとても嬉しくなりました。一人でも百人でも同じ気持ち・・・いや、やはりたくさんの方が嬉しいのが正直な気持ちですね。
友人の尼僧さんがいらして下さったり、大阪から来て下さった方も!ご縁を結んで下さった方々に、本当にありがたく思います。
慈雲寺の属する浄土宗西山派(西山浄土宗)の宗祖は法然房源空上人(法然上人)です。西山派を開いた流祖は善慧房證空上人です。法然上人のたくさんのお弟子の中で、證空上人と浄土真宗を開いた親鸞聖人のお二人は、「お説教を聴聞する」ということを非常に重要視しました。
證空上人は、「阿弥陀仏がなぜ仏になられたのか」、「阿弥陀仏の願いとは何なのか」といった、「阿弥陀仏の因縁」というものを聞かせてもらうこと、これだけで私たちは阿弥陀仏にすでに救われていることの気づき、阿弥陀仏と強い強い縁で結ばれるのだと教えてくださっています。
ですから、阿弥陀仏の願い、お慈悲についてお伝えすることは、西山派の僧侶の最も大切な役割なのです。