慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

酷暑の中、たくさんの方々が「聴聞」においで下さいました。

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 まずは、北極海の夏の海をご覧ください。遠くに見えるのは氷山です。ちょっと涼んでいただけましたか?

 今日は、毎月行っている「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」の日でした。気温は37度まで上がる予想でしたから、おいでになる方はそれほど多くないのでは・・・と思っていました。

 私の最初の師僧だった橋本随暢上人は、宗門屈指の説教師でした。師僧は「お説教に来て下さる方が、二人でも一人でも、百人でも同じ気持ちでお説教しなさい。だれも来て下さらなかったら、御本尊さまに聞いていただきなさい。」といつもおっしゃっていました。

 ですから、何人来て下さっても嬉しい・・・という気持ちでお待ちしていたのですが、短いお経をあげて振り返ったら、なんと30人ぐらいの方がいらしていました。正直、びっくり。そして、なんだかとても嬉しくなりました。一人でも百人でも同じ気持ち・・・いや、やはりたくさんの方が嬉しいのが正直な気持ちですね。

 友人の尼僧さんがいらして下さったり、大阪から来て下さった方も!ご縁を結んで下さった方々に、本当にありがたく思います。

 慈雲寺の属する浄土宗西山派西山浄土宗)の宗祖は法然源空上人(法然上人)です。西山派を開いた流祖は善慧房證空上人です。法然上人のたくさんのお弟子の中で、證空上人と浄土真宗を開いた親鸞聖人のお二人は、「お説教を聴聞する」ということを非常に重要視しました。

 證空上人は、「阿弥陀仏がなぜ仏になられたのか」、「阿弥陀仏の願いとは何なのか」といった、「阿弥陀仏の因縁」というものを聞かせてもらうこと、これだけで私たちは阿弥陀仏にすでに救われていることの気づき、阿弥陀仏と強い強い縁で結ばれるのだと教えてくださっています。

 ですから、阿弥陀仏の願い、お慈悲についてお伝えすることは、西山派の僧侶の最も大切な役割なのです。

 さて、来月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、8月26日(日)の10時から行います。テーマは「幽霊と仏教」です。仏教は幽霊の存在を認めているのでしょうか?幽霊とは何なのでしょう?改めて、御一緒に考えてみましょう。