僧侶は夜明け前に起きて、お仏飯の用意をし、朝の勤行を終えたころに太陽が昇るというのがお約束です。今だと、4時前に起きないといけませんね。それはちょっと苦しいなぁ・・・9時就寝・4時起床かぁ・・・と、思いながら、少しずつ起床を早めています。
今朝は5時少し前に起きたのですが、な、な、なんと涼しい!いつもは料理をするのが哀しくなるような蒸し暑い(冷房無し)台所が涼しいではありませんか!さわやかな風がすいすい吹き抜けて行きます。
暑さを理由にしばらく怠けていた台所の掃除もはかどる、はかどる。
さて、夏安居(げあんご)のお話です。夏安居は、お釈迦様の時代から始まった習慣で、今も多くのお寺で受け継がれています。
期間は旧暦の4月16日から7月15日まで。インドでは雨期で気温も高くなります。普段は一箇所に定住せず、あちこちに出かけて布教や修行をしている僧侶たちも、この時期には一箇所に集まり、屋根のある建物の中で修行します。
雨の季節だということもありますし、この時期は虫や小動物などがたくさん活動するので、僧侶が出歩くことによって殺生をしてしまう可能性も高まる。それで、一箇所に集まって勉強しようというのです。
雨を避けるのはともかく、この時期、インドで室内にいるのは大変だったことでしょう。
私は、ほぼ年中「安居」。コロナ禍で旅行ライターのお仕事もほぼ無くなったので、ほとんど外へ出かけることもありません。
エアコンのある部屋が一つだけあるので、そこに閉じこもってジッとしています。
エアコン付きの安居とはなんと贅沢なことでしょう。
さて、この安居が終わる旧暦の7月15日には、僧侶たちは夏安居中の自分の行いを振り返り、規律や教えに背いていないか反省する日です。この日に、僧侶たちへお供えをすると、安居中の修行を功徳を分けてもらえると言われています。
私には、みなさんにお分けできるような功徳を積めるでしょうか?・・・エアコン付きの安居では無理かしらん?