慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

5月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」5月26日10時より行います。テーマは「御祈祷、お守り、お札とは何か」です。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

龍樹も臨済も『維摩経』で多くを学んだそうです。今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、維摩居士のお話です。

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ローマの動物園で見たトラ。すっかりイタリアになじんでるみたいで、ノンビリ暮らしている感じでした。

 

 今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」では、『維摩経』のお話をしようと思っています。1月16日の日曜日、10時から行います。

 空気の流れを考えて、本堂の扉は開け放ったままにしますので、どうか暖かな服装でおいで下さい。膝掛けはご用意しますが、靴下カバー持参がおすすめです。

 どなたでも歓迎いたしますので、お気軽においで下さい。

 

 さて、この『維摩経』ですが、在家の仏教徒である維摩居士と、お釈迦様の高弟たちとの出会いと対話の物語です。

 維摩居士はまじめに修行に励むお弟子さんたちに、なかなか辛辣で深みのある問いかけをします。

 出家をし、煩悩の炎を消し去り、悟りの世界に入ろうと修行に励む弟子たちに出会うと、維摩居士は「静謐な場所に閉じこもって修行して何になるのか?」と問いかけます。

 「煩悩にまみれ、苦悩の中に生きる。それでも仏道に外れない生き方があると仏教は教えています。煩悩をかかえたまま悟りを開くのです。」と語ります。

 

 禅宗では「煩悩即菩提」とよく言います。煩悩があるからこそ、私たちは悟りの世界、お浄土を求めるのですから、煩悩が悟りへの縁なのですね。

 少々ひねくれた(?)言動で、釈迦の高弟や弥勒菩薩まで困らせた維摩居士の、大乗仏教徒ならではのものの見方をご一緒に学びましょう。

 

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