今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」では、『維摩経』のお話をしようと思っています。1月16日の日曜日、10時から行います。
空気の流れを考えて、本堂の扉は開け放ったままにしますので、どうか暖かな服装でおいで下さい。膝掛けはご用意しますが、靴下カバー持参がおすすめです。
どなたでも歓迎いたしますので、お気軽においで下さい。
さて、この『維摩経』ですが、在家の仏教徒である維摩居士と、お釈迦様の高弟たちとの出会いと対話の物語です。
維摩居士はまじめに修行に励むお弟子さんたちに、なかなか辛辣で深みのある問いかけをします。
出家をし、煩悩の炎を消し去り、悟りの世界に入ろうと修行に励む弟子たちに出会うと、維摩居士は「静謐な場所に閉じこもって修行して何になるのか?」と問いかけます。
「煩悩にまみれ、苦悩の中に生きる。それでも仏道に外れない生き方があると仏教は教えています。煩悩をかかえたまま悟りを開くのです。」と語ります。
禅宗では「煩悩即菩提」とよく言います。煩悩があるからこそ、私たちは悟りの世界、お浄土を求めるのですから、煩悩が悟りへの縁なのですね。
少々ひねくれた(?)言動で、釈迦の高弟や弥勒菩薩まで困らせた維摩居士の、大乗仏教徒ならではのものの見方をご一緒に学びましょう。
◎慈雲寺周辺の地図や交通アクセスは、慈雲寺のホームページ jiunji.weebly.com の CONTACTのページをご覧下さい。