慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

5月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」5月26日10時より行います。テーマは「御祈祷、お守り、お札とは何か」です。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

雪の中を長靴履いて月参り・・・こんな暮らしも悪くない

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梅の花芽が膨らんできました。お正月の間に咲くかしら?

 今朝は夜が明けたら、世界は真っ白。フワフワと雪が舞っていました。今日はお月参りが一軒あったので、長靴を履いて、杖をついて、足下に気をつけながらトボトボ歩いてお参りに行きました。

 こんな暮らしも何だか悪くないなぁ・・・と思いながら。

 

 10時ごろにお日様が出てきたら、雪はアッという間にとけてしまいました。淡雪という言葉がぴったりでしたね。雪景色の境内を写真に撮ろうと思っていたのに間に合いませんでした。

 今日は宅急便で心待ちにしていた本が届きました。空海さまが書いたと言われている『般若心経秘鍵』です。

  鳴海の中日文化センターで今年の春から続いている「尼僧と学ぶやさしい仏教入門」の講座で、来期は『般若心経』を取り上げようと思っているのです。

 「空」の教えをわかりやすくお話するのは、とても大変です。私の理解が情けないほど不十分なので、よけいに大変なわけですが・・・いろいろな方の解説や現代語訳を読んで勉強しなおすのは楽しいものです。

 そこで、ある方から、「心経については空海が解説した書物があるよ」と教えていただきました。これはぜひ読まなければ!と、あちこち検索してようやく入手しました。わくわく・・・

 心経を真言として見ていくアプローチは、今まで私が全く知らなかったものですから、新鮮な驚きでいっぱいです。

 おかげで(?)年末の大掃除は遅遅として進みません。来年の年神さまは迎えられないかも?あ、年神さまは旧暦でいらっしゃるのでは???

 

サンタがキャベツと漬け物&サーモス&蒲鉾その他たくさん(!)持って来てくれました!

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 上の動画は1988年のJR東海のCM。ヒロインは深津絵里さんです。美しい!

「帰ってくるあなたが最高のプレゼント」だそうですが・・・・まあ、今年はご近所の大切な人に会うぐらいで我慢しましょうか。

 さて、お坊さんのところにサンタが来るのか問題ですが、慈雲寺には来てくれましたよぉ。

 まずは可愛らしい180ml入りの小さなサーモス。小さいけれど、保温能力は抜群です。これなら、信玄袋にも入れられてどこへでも連れて行けます。サンタさんありがとう!

 そして、昨日はいかにも美味しそうなキャベツとほうれん草のプレゼント。今夜はロールキャベツかポトフだ!大根のゆず漬も続々!それぞれの方の味付けが違うのがなんとも嬉しくてご飯が進む、進む・・・・そして蒲鉾。

 先日は山口県の蒲鉾をいただきましたが、今回は仙台・・・どちらも独特の味わいがあって、これもご飯が進む、進む・・・

 

 ご飯が進み過ぎるのは問題かも??でも、こんな風に「クリスマスを寂しく過ごす庵主を励まそう!」と思って下さるのはありがたいことです。

 僧侶は本来、毎日托鉢をして暮らすべきもの。乞食(こつじき)生活が基本です。今日はいただいたものを阿弥陀様や弘法様と一緒にゆっくりと味わいます。

 本当にありがとうございました。

 

 

お寺で勉強?!もちろん大歓迎です。

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ブッダガヤで見たお釈迦様の生涯を描いた壁画

 

 今日は弘法大師のご縁日。慈雲寺では、年に三回だけお砂踏みの用意をしています。一日中いつでもお参りしていただけるようにしてあったのですが、ぽつぽつとお参りの方がいらして下さって、静かに巡礼をしていらっしゃいました。

 たくさんの方がお参りに来て下さるのも嬉しいですが、独りでゆっくりとお砂踏みをしてもらえるのも嬉しい。

 お砂踏みができるお寺はたくさんありますし、年に何回か特別に設定するお寺も多いようです。そうした特別イベントの時は、たいてい混雑しています(お寺もそれを期待しての行事でしょうが・・・)。後ろに人が続いていると、なかなかゆっくりお参りできません。慈雲寺の"閑散”としたお砂踏みなら、たっぷり心願にひたれます。

 なお、1月21日の初弘法の時も、またお砂踏みをしていただける用意をしますので、ぜひまたお参りにいらして下さい。

 

 さて、今日は次々と嬉しいことが続いた日でしたが、「受験勉強中の子供が、家でも図書館でも落ち着いて勉強できないから、お寺に行きたいと言っているのですが・・・」という何とも嬉しいお電話をいただきました。お子さんが自分で電話してきたのだったら、パーフェクトだったのですが・・・

 以前は、ときどきご近所の子供たちが本堂に並べた机で宿題をしていることがありました。どうやら、近くの塾に来ている子供たちが、塾の宿題を直前に慌ててやっているらしい・・・???でも、本堂から子供の声が聞こえるのは嬉しいことです。

 今はリモートワークなどで、家族が自宅に一緒にいる時間が増えているようです。もちろんこれは良いことなのですが、仕事を家に持ち込まれると、子供の勉強のスペースが侵害されることもあるのかしら???

 独りで静かに読書や勉強をしたいという方(子供でも大人でも)は、慈雲寺は大歓迎。テーブルはたくさんありますから、ぜひ利用して下さい。

 お茶やお菓子も用意しておきます。

 ただし・・・本堂は寒いですよぉ!防寒対策をしっかりして来てくださいね。カイロも必携です。膝掛け用の毛布は用意してあります。

一日(15分??)で四国巡礼の御利益が!? お砂踏みのご案内

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江戸時代の四国八十八カ所巡礼の案内地図

 

 慈雲寺は浄土宗西山派西山浄土宗)に属する寺院ですが、本堂の左手奥には弘法大師像もお祀りしています。

 慈雲寺がある場所は、今は名古屋市ですが、50年ほど前までは知多郡に属していました。文化的には御大師信仰の篤い知多半島の一部と言って良いでしょう。

 慈雲寺の弘法様は他の多くの大師像と違い、とても若々しいお姿。お肌もツルツルで、玉眼の入った瞳はキラキラと輝いています。「美肌弘法さん」として、さまざまなお肌の悩みに応えて下さるかも?

 

 さて12月21日は、一年最後の弘法さまのご縁日「終い弘法」の日です。

10時から短い法要をして、弘法大師のお言葉について少しお話をいたします。ぜひ、この機会に御大師さまとのご縁を深めて下さい。

 また、四国八十八カ所の札所から集めたお砂を踏んで、ミニ巡礼体験のできる「お砂踏み」もご用意します。

 お砂踏みは、四国を巡礼したのと同じ功徳があるとされていますから、ぜひお参りください。お砂踏みは本堂が開いている時間はいつでも体験していただけます。どなたでもご自由に本堂に上がってお参りなさってください。

仏教徒としての理想の生き方とは? 12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のご案内

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亀は観音様の使い?

 

 慈雲寺では、毎月身近な話題を取り上げて、仏教的なものの見方、考え方をご一緒に考えるお話の会を行っています。

 今月は12月19日(日)10時より行います。テーマは「仏教が考える理想の生き方」です。

 実は、このテーマ自体が矛盾しているとも言えます。仏教は「こだわるな」「執着するな」というのが最も基本的な教えです。「これが理想だ!」と決めつけてしまうと、すでにそこにこだわりが生まれてしまいます。

 仏教はおおらかに、広々とした心で、ほんとうの自由をめざす教えです。

 私たちはついつい「本当の自分」とか「自分らしさ」を求め、その「本当の自分」が自由自在に生きられる生き方を理想としがちです。しかし、仏教は固定した「自分」などというもがあるのか?と問いかけています。

 仏教は「思い通りにならない」ことを「苦」の本質と見ています。苦しみの少ない、おおらかな生き方をご一緒に考えてみましょう。

 

◎慈雲寺への公共交通のご案内や周辺の地図などは、慈雲寺のホームページ

jiunji.weebly.com  のCONTACTの欄をご覧ください。

◎慈雲寺には十分な駐車場がありません。申し訳ありませんが、公共交通をご利用になるか、お寺から徒歩7分のところにある有松ジャンボリーというショッピングセンターの駐車場をご利用ください。

慈雲寺文庫宛てに宅急便到来!

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いくら断捨離でも本は捨てられませんね

 慈雲寺の山門には、本棚(これも寄付していただいたものばかり)が並んでいます。ここが慈雲寺のミニ図書館「慈雲寺文庫」です。

 読み終わった本を寄付していただいて並べています。自由に何冊でも持って帰っていただいてかまいません。読み終わったら返却して下さっても良いし、そのままどなたかに紹介して下さっても結構です。

 ご自宅で不要になった本を寄付して下さるのも大歓迎。断捨離を始めたという方も、本はなかなか「ゴミ」として出すことは気持ち的にできにくいですよね。そんな時ぜひ慈雲寺へ!

 慈雲寺文庫の本は、予想以上に回転が速く、短期間のうちに結構出入りがあります。朝、山門の前にある郵便受けに新聞を取りに行くと、見知らぬ本が並んでいることもあります。これはなかなか嬉しい驚きです。

 今日はなんと、宅急便で本が届きました。仏教関連の興味深い本ばかり!19日の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のお話のにさっそく使わせてもらえそうな本もありました。心から感謝いたします。ありがとうございました。

 また、今日はもう一人、お墓参りにいらした方が「本を引き取ってもらえるかね?」と声をかけて下さいました。ご近所の方のようです。どんな本がやってくるかワクワクします。

 慈雲寺文庫はどなたでも歓迎します。本堂でお茶を飲みながら、読んで行って下さっても良いですよ。ぜひご利用ください。

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のテーマは「仏教が考える理想の生き方」です。

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インドのブッダガヤで朝の托鉢にでかける修行僧たち

 

 仏教がすすめる理想の生き方はどんなものでしょう?

山に籠もって全ての煩悩を打ち払う修行の日々でしょうか? 上の写真の僧侶たちのように毎朝托鉢をしてその日の糧を得、残りの時間は瞑想とお経の暗唱でしょうか?

 

 日本にお念仏の教えを確立した法然源空上人(法然上人)は、生き方、暮らし方に悩んでいた親鸞聖人に、「お念仏しやすい暮らしをしなさい」と勧めています。日常生活の雑音から離れて独りで暮らした方がお念仏しやすいなら山に籠もれば良いし、孤独に耐えられず念仏がおろそかになるなら町中で誰かと暮らせば良い・・・・

 法然上人は「お念仏しやすい」という明確な基準を示したのです。

 う~~ん・・・そうなると今の慈雲寺での私の暮らしは何とも理想的なのですが・・・

 

 というわけで、今月の慈雲寺でのお話の会のテーマは「仏教が考える理想の生き方」です。12月19日(日)10時より慈雲寺本堂で行います。

 どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加下さい。

 申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。公共交通を使っていただくか、徒歩7分ぐらいのところに有松ジャンボリーという大きなショッピングセンターがありますので、そこに駐車してくださいませ。

 公共交通に関する詳しい情報や慈雲寺周辺の地図については、慈雲寺のホームページ jiunji.weebly.com のCONTACTのページをご覧下さい。