慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

朗読の功徳

朝のお勤めでお経を読むと、その日の自分の体の調子や心のありようが良くわかります。声にのびがあって、心地よく響いてくる日は体の調子の良いときです。今日も一日、お念仏を喜ぶ暮らしができると思うと、嬉しくなってきますね。 最近、脳の活性化をうなが…

アレクシーと一緒に生垣の剪定

今、外は激しい雨が降っています。いよいよ本格的な梅雨入りのようです。でも、今日の午前中はお散歩日和でした。日差しも強くなく、涼しい風が吹いていましたから・・・昨日お話しした、私が子守をしていたMさんは、今朝早く東京へ向かいました。Mさんと一…

赤ちゃんが素敵な女性になって登場しました!

カナダに住んでいたころは、ときどきベビーシッターを頼まれることがありました。子供の扱いがうまかったわけではありません。しかし、私はもともととても臆病なので、子供の扱いにはとても慎重でした。一瞬も目を離したりできなかった!ですから、たぶん短…

難しいのは「凡夫」の自覚 Part2

日本にお念仏の教えを確立された法然房源空上人(法然上人)は、比叡山で修行を始めると、すぐに「智慧の法然房」として知られるようになったほど優れた方でした。しかし、それでも「自分の力が足りない」、「悟りを得るような修行のできる器ではない」と悩…

難しいのは「凡夫」の自覚 Part 1

お釈迦様は教えを受ける人の性格や能力、その人を囲む環境など、さまざまな状況に応じて8万4000種類もの「悟りへ至る道」を示されたと言われています。 しかし、残念ながら私たちはあらゆる意味で劣悪な環境の「末法」の時代に生まれてきました。ですか…

「極楽の余り風」が吹き抜ける慈雲寺の本堂

今日は今年初の「真夏日」になりました。でも、湿度が低いせいか、軒の深い本堂の中は気持ちの良い風が吹き抜けて行きます。こんな風に心地の良い涼風を「極楽の余り風」という言い方がありますね。落語の中などに出てくる言葉ですが、本当に今日のような日…

今年初の扇風機の風に乗って蚊の来襲!

今日は「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」の日でした。40人近くの方がお参りしてくださり、僧侶の着る衣や袈裟が何を象徴しているのかというお話しをさせていただきました。でも、なかなか自分の思っている通りにはまとめられず、お話しを終えてから自室でボ…

日本のお坊さんだけ、どうして袈裟が派手なのか? (慈雲寺へのアクセス)

5月22日(日曜)は、10時から「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」を行います。今回のテーマは僧侶がまとう衣や袈裟について考えてみましょう。タイやミャンマーのお坊さんの写真などを見ると、黄土色や茶色、小豆色などの衣を着ていますね。日本のお坊さん…

「福田」を耕す

5月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、僧侶が纏う衣や袈裟のお話しをしようと思っています。なかなか良い資料がなくて準備に苦戦していますが、こういう調査は自分でも学ぶところが多くて楽しい作業です。 お坊さんの袈裟は、小さな裂(きれ)をつなぎ合…

愛犬を見送る : ペットの葬儀について

先日、僧侶の友人数人と話をしたとき、ペットの葬儀の話が出ました。その中の一人が、先日、檀家さんの方から「ペットの葬儀をして欲しい。火葬した跡の骨はうちのお墓に入れたい」と言われたのだそうです。 ペットの葬儀を引き受けるかどうかは、ここ10年…

5月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のお知らせと慈雲寺へのアクセス

5月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、5月22日(日曜)午前10時より行います。 今月のテーマは「僧侶の袈裟や衣(ころも)の基礎知識」です。僧侶が纏う袈裟や衣にはどういう意味があるのか、それによって表される仏教的なものの見方などについてお話しし…

足の指が折れたぁ?!

原因は部屋が充分に片付いていないからなんですけれど・・・部屋を横切っただけで、足の小指に激痛が!床に置いてあった中身の重たい箱に足をぶつけてしまったのです。あれよと言う間に指が腫れてきました。泣けますね。すぐに法事に行かなければならなかっ…

今川義元の子孫から和菓子をいただきました。

慈雲寺は今川義元と織田信長が戦った「桶狭間の戦い」の戦場跡に位置しています。この戦いに勝利したことによって、織田信長は天下統一への一歩を踏み出すわけですから、まさに桶狭間は日本の歴史に画期的な出来事がおきた現場と言って良いでしょう。 今川義…

尼僧の適性 (尼僧として生きる Part 5)

このブログでは、時々「尼僧として生きることの勧め」のような記事を書いています。年々減少する尼僧寺院ですが、女性が出家を志すときのために、尼僧寺院の存続は欠かせないと思うからです。 尼僧として生きることに「適性」というものがあるとしたら、それ…

尼僧への道程(尼僧として生きる Part 4)

尼僧になるには、まず何よりも自分の信仰を得ることが大切です。お釈迦さまは、その人の気質や能力、環境などに合わせて、いくつもの信仰の道をお示しになりました。同じ仏教でも、いくつものアプローチの仕方がありますから、自分に合ったものに出会えるか…

本当の自由を得る (尼僧として生きる Part3)

お釈迦さまの弟子にも女性はいましたし、日本で最初に出家したのも女性と言われています。尼僧として生きるのは、女性の生き方の選択肢の一つとして、もっと「普通のこと」ととらえてもらえるようになればと願っています。 尼僧として生きることは、本当の意…

苦労自慢はほどほどに (尼僧という生き方を選ぶ Part 2)

かつては尾張・三河地方にたくさんあった尼寺。宗派に関係なく、「村の庵主さん」としてお月参りなどをしながら、人々、特に女性たちの悩みや不安の相談にのってあげたりして親しまれてきました。お茶を飲みながら世間話やちょっとした愚痴を聞いてもらって…

尼僧という生き方を選ぶ Part1

このブログを書き始めてから一年が過ぎました。ブログを開設したきっかけは慈雲寺での行事のお知らせなどのためでした。それから、お寺での日々の暮らしの中で、お釈迦さまの教えや阿弥陀様のお慈悲を感じたときのことを書いてみたいと思うようになりました…

ちょっと辛いなぁと思ってたら援軍が来てくれました!

ここ数日、ちょっと元気がなくて、いろいろ思い通りにいかないなぁ・・・う~ん なんか辛いなぁ・・・と思いながらぼんやりしてたら玄関の呼び鈴が鳴りました。 「庵主さま、お昼ごはんに食べてね」とAさんが何かを持って来てくださいました。 Aさんは時折お…

先代さまの姉弟子の法事

私は二年前に慈雲寺の第五世として住職に就任しました。本来なら、四世であった先代さまのもとで修行し、僧侶としても寺の運営者としても一人前に育てていただいてから住職を譲っていただくはずでした。しかし、弟子にしていただいた後も、私はそのまま海外…

ゴールデンウィークは寺内大吉の『浄土物語』を読んで過ごす

お寺は本来24時間、365日営業なので、真夜中でも祝日でも関係ありません。お役に立てることがあったら、いつでもいらしてくださいね。 でも、まあ週末やゴールデンウィークにはお墓まりの人も多いし、やはり気分は平素とは違います。このゴールデンウィ…

嵐の憲法記念日

今、外はヒュウーヒュウーと音をたてて風が吹き、激しい雨が窓ガラスをたたいています。本堂の屋根瓦は大丈夫でしょうか?とても不安な気持ちになります。 今日は憲法記念日です。第二次大戦が終わり、まだ爆撃で破壊された街はまだ復興からは程遠い状態だっ…

遅霜とサボテンの春

慈雲寺は名古屋市内にあり、周辺には大規模な団地や新たに開発された住宅街が広がっています。しかし、まだ農地もたくさん残っていて、梨やブドウなどの果樹を作っている農家もあります。 5月に入って日差しが急に強くなってきて、もう春というより初夏。ア…

ご近所に尼僧寺院はありませんか?

今朝早く、ご近所のAさんが慈雲寺を訪ねて見えました。私が慈雲寺に赴任してから二年になりますが、Aさんにお会いしたのは初めてでした。長年教師として働いていらしたとか・・・90歳近くになられても理知的で優しいお顔が印象的です。 このAさんは最近、…