慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、12月15日(日)10時より行います。テーマは、「『一枚起請文』に学ぶ法然上人の教え」です。どなたでも歓迎いたします。」お気軽にご参加ください。

長崎の原爆被災者を悼む

 今日は長崎に原爆が落とされた日です。上の写真は、インターネットからお借りしたものですが、長崎の原爆で破壊された寺院と焼け残った仏像の写真です。

 この仏像が身代わりとなって、何人もの方が助かっていたらと願わずにはいられません。

 

 前にもこのブログに書いたかもしれませんが、私にとっては長崎の原爆忌は、自分の愚かさを思い出させてくれる日でもあります。

 私が高校三年生だったとき、ジャパンタイムスという英文紙の懸賞作文に入選して、インドへ派遣されたことがあります。せっかくインドに長期間滞在して、さまざまな経験をさせて貰ったのに、自分の愚かさと無知のために、肝心なことを次々と見落としていました。初めての「特派員」経験であり、初の新聞記事を書くチャンスだったのに、あの時の自分を蹴飛ばしたいくらいです。

 その取材力中の8月9日に、ある大学に行き、何やら哲学者みたいなお爺さんと会ってお話するという機会がありました。お爺さんは「原爆の日に日本人の若者と話せるのは嬉しい」と言ったのですが、私は「原爆記念日は6日ですよ」と馬鹿のお返事。お爺さんは苦笑いして、「今日は長崎の日だよ」と教えてくれました。私はあまりに恥ずかしくて、その後のことは何も覚えていない。

 どの大学の、どの人だったのかも思い出せない・・・多分、とても有名な哲学者だったのでは・・・・?その取材で、私はマザー・テレサにも会っているはずなのですが、私は何の印象もなし。マザーテレサを知らなかった?!阿保過ぎるだろ自分??!

 

 というわけで、しっかりとした知識も無しに飛び出しても、見えるものも見えず、聞いても聞こえず・・・・「ロバは旅に出てもロバ」という格言もあるからなぁ・・・実際のロバはけっこう賢いらしいですが・・・

 

 自分の愚かさを思い出し、情けなく、恥ずかしいと思いながら、長崎の被災者の方々のご供養をさせていただきました。