慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

たまには遠回りも良いよね (説教三昧の幸せな一日 Part 3)

冷たい風に吹かれて、ススキもなんだか哀れな姿でした

 西尾市の養寿寺で開かれていたお説教ライブ。6つの宗派から若手の実力派のお説教師さんたちが集まって、それぞれ短い時間ながら「さすが!」と手を叩いてしまうようなお説教を繰り広げました。

 本堂を埋めた聴衆は、大いに笑い、感動し、楽しそうな表情でした。私も同じ気持ちでしたが、お説教の内容はもちろん、語りかけ方、話の組み立て方、エピソードの入れ方など、「勉強になる」ことが山盛りで、メモ帳が足りなくなるほど。

 6人のお説教師さんたちのお説教が終わったら、聴いているだけの私もすっかり疲れました。

 「ああ、これからまたタクシーを呼んで、電車にのるのかぁ・・・」と、ちょっとげんなりしかかったら、「車でお送りしますよ」と声をかけて下さる方がありました。

慈雲寺の法話の会などでご縁を結んで下さっているYさんでした。

 ご自宅は慈雲寺とは全く反対方向のようですので、遠慮するのが正解だったとは思うのですが、ついついお言葉に甘えてしまいました。

 

 カーナビをセッティングして出発。でもなんだか様子が変です。ナビの指示する通りに走っているのですが、どうも遠回りしているような感じ・・・Yさんも私も初めての場所なので、ナビを信ずるしかありません。

 そのうち、カーナビが衣浦トンネルを通ることを指示してきました。ますます遠回りのようですが、実は私は内心大喜びでした。

 

 この衣浦トンネルは、三河湾の海底を通って、半田市碧南市を結ぶもの。実は1973年に開通した日本初の「沈埋式海底トンネル」なんです。たった1.7キロですが、当時の日本の土木技術の粋を集めたビックプロジェクトだったのです。

 慈雲寺に赴任して以来、大規模土木工事の成果が大好きな私は、ぜひこのトンネルを通ってみたいと思い続けていました。半田にいる友達にも、何回か「衣浦トンネルでドライブしよう!」と誘ってみたのですが、どうも反応が鈍い・・・う~~ん。このトンネルのすばらしさを知らんのか?!

 というわけで、ようやく今回、長年の夢が実現しました。1.7キロは確かに短すぎる。歩行者や自転車でも通れる側道(?)もあるらしいので、次回は半田で自転車を借りて、ここを通ってみようと思います。

 

 遠回りをさせてしまったYさんにはもうしわけないけれど、私は大満足。たまには遠回りもいいよねぇ~~と説教三昧の一日にさらにプラスのお楽しみでした。