上の写真は近くのため池に咲いたスイレンです。残念ながら、この池はゴミがいっぱいで、モネが描いたような蓮池ではありません。それでも、花は懸命に咲いています。花の下の方に虫がたくさんいるようです。花も命、虫も命・・・雨が降り始めたら、この虫たちは溺れてしまうのでしょうか?
花といえば、今日は仏様にお供えする花が、不思議なご縁を結んでくれました。
本堂にお供えしている花は、こまめに水を替えてあげなければいけません。夏の間は特にです。しかし、怠け者の私はつい忘れてしまいがち。
お昼近くなって、気温がだいぶ上がってきたので、仏花の水替えをしなければと本堂へ向かいました。すると、本堂に男性が二人。
「ごゆっくりお参りなさってください。」とお声をかけると、「少し、お話させていただけますか?」というお返事です。喜んで!と近くに寄ると・・・
なんと、岐阜県からおいでになった浄土真宗の僧侶の方でした。どうやら、先日、中日新聞に掲載していただいた私のエッセイを読んでくださって、訪ねて下さったようです。
この方のお寺では、毎月寺報を発行されているのですが、来月号に、私のエッセイを抜粋して紹介して下さるようで、発行前のものを見せて下さいました。
ライターにとっては、とてもありがたいことです。抜粋を見ると、その方が私の文章のどこに興味を持ったかが良くわかります。感想を聞かせていただくことは時々ありますが、このように「読者の視点」がはっきりわかるようなことはめったにありません。
それだけに、とても嬉しく、この寺報は大切にさせていただこうと思いました。
「突然思い立って、息子に頼んで連れてきてもらいました。事前にお約束もしていなかったので、この寺報にメモを添えて置いて帰るだけのつもりでした。」と、その方は穏やかなお顔でおっしゃいました。
私が仏花のお水を替えようと思わなかったら、お目にかかれなかったかもしれませんね。
なんでも「ご縁」と結びつけてしまうのは、どうかな・・・と思いますが、今日の嬉しい出会いは、確かに仏様と仏花が作って下さったご縁でした。
暑くて、過ごしにくい一日でしたが、心は穏やかで嬉しい気持ちでいっぱいになりました。