慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

長崎の原爆の日に再び祈る

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長崎に投下された原爆の空中写真です。

 今日は長崎に原爆が投下されてから76年目の日です。

朝から台風の影響なのか、強い風が吹いていました。本堂のガラス戸が吹き飛ばされるような形でレールから外れてしまいました。しかし、幸い倒れてガラスが割れることはなく、少し苦労しましたがなんとかレールに戻すことができました。

 長崎の被災者の方のためにご供養をさせてもらったのですが、落ち着いた気持ちですることができず、なんだか上の空・・・・心をこめてというわけには正直いかなかったのです。

 そんな気持ちでインターネットのニュースを見ていたら、菅首相が長崎の平和祈念式典での挨拶が出ていました。首相が自分で書いた文章とは思えません。側近の官僚の文章でしょうか?当たり障りのない、いかにも心がこもっていない文章です。

 十分に心をこめて御供養させていただけなかった私には批判する資格はないかもしれませんが・・・・

 下に首相挨拶の全文をコピーしておきます。

 

首相あいさつの全文は次の通り

 本日ここに、被爆76周年の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に当たり、原子爆弾の犠牲となられた数多くの御霊(みたま)に対し、謹んで、哀悼の誠をささげます。

 そして、今なお被爆の後遺症に苦しまれている方々に、心からお見舞いを申し上げます。

 世界は今も新型コロナウイルス感染症という試練に直面し、この試練に打ち勝つための奮闘が続いております。

 我が国においても、全国的な感染拡大が続いておりますが、何としても、この感染症を克服し、一日も早く安心とにぎわいのある日常を取り戻せるよう全力を尽くしてまいります。

 今から76年前の今日、原子爆弾によって一瞬にして焦土と化しましたが、市民の皆様の並々ならぬご努力により、長崎は焦土から立ち上がり、平和と文化を象徴する国際文化都市として、めざましい復興を遂げられました。

 この地が美しく復興を遂げたことに、私たちは改めて、乗り越えられない試練はないこと、そして、平和の尊さを強く感じる次第であります。

 長崎及び広島への原爆投下から75年を迎えた昨年、私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で、「ヒロシマナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に、日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします」と世界に発信をしました。

 唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社会の努力を一歩ずつ、着実に前に進めていくことは、我が国の変わらぬ使命です。

 現在のように、厳しい安全保障環境や、核軍縮をめぐる国家間の立場の隔たりがある中では、各国が相互の関与や対話を通じて不信感を取り除き、共通の基盤の形成に向けた努力を重ねることが必要です。

 核兵器不拡散条約は、核兵器国及び非核兵器国を含む191の国と地域が参加する国際的な核軍縮・不拡散体制の基礎です。日本政府としては、次回NPT運用検討会議において意義ある成果を収めるべく、核軍縮に関する「賢人会議」の議論等の成果もいかして、各国が共に取り組むことのできる具体的措置を見いだす努力を、引き続き粘り強く続けてまいります。

 被爆者の高齢化が進む中、被爆の実相を世代と国境を越えて広めていく重要性はますます高まっております。我が国は、被爆者の方々とも協力しながら、核兵器使用の惨禍に関する記憶を受け継いでいく取り組みを継続していく決意であります。

 被爆者の方々に対しましては、保健、医療、福祉にわたる支援の必要性をしっかりと受け止め、高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、今後とも、総合的な援護施策の推進をしてまいります。特に、原爆症の認定について、できる限り迅速な審査を行うよう努めてまいります。

 結びに、ここ長崎市において、核兵器のない世界と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことをお誓い申し上げます。原子爆弾の犠牲となられた方々のご冥福と、ご遺族、被爆者の皆様、並びに、参列者、長崎市民のご平安を祈念いたしまして、私のあいさつといたします。

 令和3年8月9日

 内閣総理大臣菅義偉